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17 - 欠片  三話

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2022年04月07日

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「うわわ、わわ、わ、わ、、。」


ゴンッ


「っーーー!!イッテェーー、、、。」


「なんだよ、、、、わ。なに、これ。」


塊。


粘り気のある液体。


臭い匂い。



ーーぐちゃっーーーーーーーー

ーーーーーーぐちっーーーーー


「なんだ?、、、、。」


カチャ、

静かにリビングへの扉を開けた。


暗い部屋に二人の影。


テレビの光が照らす。


一面の







「うわあああああああっっっ!!!!」

「わああ!?」

ーーーが飛び起きた。凄い汗。大丈夫かな。

「!?。ーーー?どうしたの、?てか、ここは?どこ??」

ーーーが凄いぽかんとしていてホッとした。

「私達が、途中で倒れてる所を優しい人が拾ってくれたの!」

「は?」

目が点になっているーーーを置いてベットから少し離れたところで座る青年のもとに走っていく。

「ね?」

笑顔を向けても全く表情が動かない。人形みたいだなぁ。

「、、、。」

まだうまく見えないのかーーーは目を細めた。

黒いくせっ毛の髪が肩にかかり風に揺れる。大きな黒い瞳の中に揺れる赤。小さめの身体なのに、なんだか圧倒される。

沈黙が続き

「こっち来て。」

ーーーが私の名前を呼ぶ。そっか、まだ立てないんだ。私は元気だけど、ーーーは丸2日寝てたから、、、。

「どったの?」

ーーーが青年を睨みつけた。

「誰だよ。あんた。」

咄嗟に殴った。

「何言ってんの!助けてくれたのに、お礼の一つも言えないの??」

青年が立ち上がる。

未だ表情はない。怒っているのか、悲しんでいるのかさえ、分からない。

「名前。」

「は?」

「え?」

てっきり怒られると思っていた。

大人とはそういう者だとばかり思っていた。自分を貶されたり、威嚇されればすぐに殴って脅す。そんな人しか知らない。

「名前、何。」

名前、そう言えば、言ってないな。

「ないのか?」

ある。

でも、この名前嫌い。だから、咄嗟に出た、

「うん。」

「おい!?」

ーーーが一瞬驚いたが、それ以上何も言わなかった。きっと同じ気持ちなんだろう。

「そうか。」

「あ、貴方は?名前。」

不意をつかれたのか、青年の表情が少し揺れた気がした。

「あ、ああ。、、、。」

青年が小さくため息をついた。

何かまずい言い方をしてしまったんだろうか。青年が口を開こうとしたその時、

「信じないぞ。俺は、」

ーーーが先に声を上げた。

「?」

「お前も、俺たちをり、利用するんだろ!子供だからって、な、舐めんなよ!もし、俺たちに何かしてみろ!お前なんか、こ、、殺すからな!!!」

声が震えていた。

ーーーはいつだって私以外を信じようとしない。あの男を“殺した”あの日から。

「殺す、か。、、、いいよ。」

まさかの返しだった。『いいよ』ってなに!?ーーーもあっけにとられていた。

「出来るんなら。」

そう聞こえた瞬間。風がふわりと私達を撫でた。


きらりと輝く鋭いものが私とーーーの首元に当てられていた。

いつのまに、、、


「使えない奴は要らないからね。」


鋭い目つき。変な汗が首筋をつたう。

ーーーがナイフを掴んだ。血が滴る。

「何させるつもりだよ、、、!」

答えない青年。落ちていくーーーの血と掴まれたナイフとを交互に見比べた。

「、、、痛いだろ。」

そこかい。突きつけたの貴方じゃない。

「・・・うるさい。それより答えろ、俺たちに何しろってんだ。」

少し考えて青年が答えた。

「護衛?いや、監視、、、、。うーん。」

「「?」」

護衛?監視?本当に何させる気なの?

「いや、まだいいか。」

そう言うと真っ直ぐした目でこちらを見た。

「まずは基礎から叩き直す。」

「何を、」

「勿論、身体能力。」

「、、、、、、?」

青年がナイフをしまった。血がついていたが構わず直した。

そして、

「今日から俺がお前らの相手をする。お前らには武器を持った相手に勝てるぐらい強くなってもらう。」

「は?」

「ええ?」

訳がわからない!!

「嫌だと言ったら?」

青年が少し考えた。

武器を持った相手に勝つ?どういうことなの?戦わせられるって事?

いきなり青年が近づいてきた。

そして跪いた。

「、、、、、、。今の俺には、お前達が必要だ。俺に、ついてきてくれ。」

青年の瞳には赤く炎が揺れていた。

誰かに、必要とされている?

「「な、何で?」」

ーーーと声が揃った。二人共声が震えていた。

「大切な人との約束を、守るため。」

迷いなく、答えた。

それが、嘘とは思えなかった。

ふと、横のーーーが泣いていた。

その時、私自身も泣いている事に気づいた。


青年が優しく手を差し出す。


「俺は、シクロロ。ついてきてくれるか?」


声は出なかった。

これからの未来が、まだ見えない。

だけど、


私たちは手と共に差し出した。

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