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二酸化炭素
880
推しで世界を支配する
16
(*´ー`)ノ
104
#日常組
ふゅう@低浮上
1,090
警察官になるのが夢だった。
高二の時渡された進路希望には、迷いなく進学と書いた。
「猿山は進路希望なんて書いたの?」
「……進学。」
「え、お前大学行くの?」
「まぁ。」
「お前頭いいもんなぁ。」
「そんなことないけど。」
「学年一位に言われたくねぇよ笑」
「……天乃は?」
「俺は警察官!!」
「……進路希望に?」
「そ!」
「そっか。…………まぁ、お前らしくていいじゃん。」
「!!ありがとな!」
憎らしい。
妬ましい。
「好き」を、「好き」だと言えるお前が、
……羨ましい。
「お母さんのこと安心させて。」
「この大学に行っておけば、きっと幸せになれるわ。 」
家に帰ると、いつものようにリビングのテーブルにはオープンキャンパスの紙が散らばっていた。
「おかえりなさい!らだおちゃん。」
「……ただいま、…母さん、これ……。 」
「らだおちゃんにぴったりの大学だと思って、取り寄せてみたの。素晴らしい先生方が沢山いらっしゃってね、……」
また、これだ。
家に帰っても、進路進路進路。
大学のことしか話さない。日常会話はほんの少しだけ。
「どうかしら?」
問いかけられてはっとして、思わず答えた。
「……うん、いいんじゃないかな。考えとく。」
途端に母親の顔が明るくなった。
「さすがらだおちゃんね!またオープンキャンパスのことも調べておくわ!」
ふと、チラシの中にあった「警察学校」の文字に目が着いた。
「母さん、これ…………、」
「あぁ、間違えて入れちゃってたみたい、らだおには関係ないものね。」
「………………うん、」
部屋に戻って机につっ伏した。
「……………………くるしい。」
誰にも聞こえないまま、孤独に消えた。
このお話はフィクションです。
囚われた青色は鬼と化して
第1話 「本当は。」
お楽しみに。
コメント
1件
みぅです🤍 第1話読みました。 「好き」と言える天乃を羨む気持ちと、家では「らだおちゃん」と呼ばれて母親の敷いたレールを黙って受け入れる主人公の対比が刺さりました……。誰にも聞こえない「くるしい」が、静かに部屋に消えていく描写、すごくリアルで苦しくなりました。 まだこれからどう動き出すのか、続きが気になります。「囚われた青色は鬼と化して」というタイトルも含めて、どう変わっていくのか見届けたいです。 素敵な作品をありがとうございました🌙