「えー!!こんなにいい天気なのに、出掛けないの!?」
「出掛けない」
俺が知りたくもなかった感情を自覚したからと言って、みやとの関係が変わることはない。
その証拠に、ソファで横になっていた俺の手から新聞を取りあげ、覗き込んだみやの顔は、近い。
手を伸ばせば、どうにでも出来る距離。
どうせ、さっき俺にされたキスのことなんて忘れているに違いない。
もっと俺を警戒しろ
できる限りの行動で忠告してもみやの前では、なんの意味も持たない。
「隣町のテーマパークが最近リニューアルオープンしたの知ってる?行きたいなー。連れてってくれないかなぁぁーー?」
「テーマパーク……?」
「そう!!観覧車にジェットコースターに、お化け屋敷まであるんだ――」
「絶対行かない」
「即答、ひどいッ!!」
うな垂れるみやをよそに、再び新聞を読もうとしたとき、左目にズキッと刺すような痛みを感じた。
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