前回の続きより
大介Side
フリーズの罠に捕まった上、足に毒針を刺された俺は、助けに来てくれたメンバーの姿にホッとした。
みんなはスタジオに入ってくると、ブヨブヨの罠に捕まり動けなくなっている俺とこーじを発見して、すぐに駆け寄ってきてくれた。
❤️「佐久間、佐久間……!?生きろ、ラウールがすぐ回復するからな!」
🤍「佐久間くん!顔が真っ青……ちょっと待ってて、今回復するから……!」
朦朧とした頭に、舘様とラウールの声が響く。舘様が俺の口についたブヨブヨを取り、ラウールが回復術で俺の体を癒して介抱してくれる。
🩷「ねぇ……共演者の、人たちは?」
❤️「大丈夫。スタッフさんも、共演者さんも、みんな無事だ」
🩷「良かった……」
💛「康二!!号泣してんじゃん、何があったんだよ……!」
💜「佐久間、康二……なんで、こんなことに……ひどすぎだろ」
こーじの元に駆け寄る照と、俺とこーじを交互に見て泣きそうになっているふっか。翔太は、
💙「なんだよこれ、こんなボロボロのスタジオ見たことねぇ……どんな戦いしてたんだよ……」
と、俺らだけじゃなくてスタジオの心配もしていた。
🖤「てか、阿部ちゃんは?阿部ちゃんがいない……!康二と一緒に来てたはずなのに」
蓮の一言にほんとだ、とザワザワし出す6人。ラウールが今回復してくれているとはいえ、体に回った毒のせいで俺はまだしっかり喋ることも動くことも出来なかった。
こーじに視線を送ると、覚悟を決めたように頷いて、こーじは口を開いた。
🧡「あべちゃんは……連れてかれてしもてん……」
☃️「えっ?!」
💙「……おい、どういうことだよ」
💜「あべちゃんが……?えっ……?」
殴りかかりそうな勢いでこーじを問い詰める翔太と、対照的にとてつもなく戸惑っているふっか。
🧡「俺とさっくんで守ろうとしてんけど、2人とも不意をつかれて捕まって……動けなくなってる間に、あべちゃんが……」
🩷「それに……今回のは、ただの敵じゃ、なかった」
思い出したことを伝えようと俺が話し出すと、全員目を大きくして驚いた。
💛「佐久間、無理すんな」
🩷「いや、これだけは……伝えとかないと、って、思って……」
そして俺は、あべちゃんを連れていったやつが『闇の四人衆』だと言っていたこと、今回の襲撃の目的はあべちゃんを連れて行くためだったことをゆっくり打ち明けた。
❤️「闇の、四人衆……」
🖤「今までの奴らとは違う強さを持ってるってことか……」
🧡「なんでそんな大事なこと言うてくれんかったん!闇の四人衆なんて初耳やで……」
🩷「あの時は、言うヒマなかったんだよ……あいつらが、ずっと攻撃、してきた、から……」
🧡「……あー、そうやったな……」
💛「闇の四人衆だろうとなんだろうと、絶対許さない。俺たちの仲間を、阿部を……!」
🤍「あべちゃん、無事だと良いんだけどな……はい、佐久間くん。とりあえず応急処置は終わったよ!後は事務所帰ってからゆっくりやろうね」
🩷「ありがと、ラウール……」
💙「無事ってことは難しいかもな。あいつら、何しだすか分かんねぇし……」
翔太の言葉に、俯いて黙り込むみんな。
💜「……とりあえず、事務所戻ろっか。今すぐ助けに行きたいけど、手がかりが何も無いんじゃどうにもできないし」
ふっかが冷静にそう言って、俺たちはゆっくりと事務所に戻った。
ちなみに、まだ回復しきっていない俺は照に、こーじは蓮におんぶしてもらったぞ。
さらに、スタジオがボロボロになってしまったので、番組の収録は中止になって復旧作業が進められる、と照から聞いた。正体不明の怪物が暴れたせい、ということで処理されてるらしいけど、俺たちが戦ったせいで余計にボロボロになっちゃったから……
俺と康二は、なんとなく気まずい気持ちになった。
(続く)
コメント
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続き待ってます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
続き楽しみでありまth.ᐟ