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ヴェラン町。
アルトの町から少し遠いが、
穏やかな雰囲気に包まれるこの街は
教会によって、魔物から身を守っていた。
アルトがヴェランへ入り、道を歩いていると、
とある女性がアルトに話しかける。
女性「…あなた、何をしているの?」
アルト「えっ、えー…と…」
女性「…只者じゃない…」
アルト「えっ?」
女性「あっ、自己紹介が遅れたわね。私はジェリ。」
アルト「ぼ、僕はアルトって言う…。」
ジェリ「へぇ、アルト…」
こんな子供には持てない憎悪が心にある…
でもそんな憎悪が見当たらないぐらい、美しい瞳に、
輝いている心…いったい、なぜ…?
何年も教会でシスターとして居たけど、全然わかんない…
そして…魔力…私の魔力より強い反応が…
なに、なんなのこの子…
アルト「え、えーと、ジェリさん?」
ジェリ「あっ、なにかしら?」
アルト「なんで僕に話しかけたの?用があるとか?」
ジェリ「あ、あー…えーと、初めて見た顔だから…
そんな事を言っている時、後ろから老婆の声がする。
老婆「コラ、ジェリ!まーたどっかほっつき歩きよって!」
ジェリ「あっ、ちょっ!今は黙ってて!」
老婆「なにが黙ってじゃ!大体今は…」
老婆がアルトを見て何かを感じる。
老婆「…ジェリ、この子はどこの子だ。」
ジェリ「え?いや、今さっき見つけて…」
老婆「…おい、そこの青髪の少年。名前は?」
アルト「え、あ、アルト…」
老婆「アルト…ふふ、良い名だ。私はガイン。ガインとよびな。」
アルト「え、えーと…ガインさんも…なんか用ですか?」
ガイン「…ちょいと私の教会に来な。」
アルト「えっ、ちょっ!?」
アルトはガインに手を引かれ教会へと向かう。
教会
ガイン「…これから少し儀式を行う。少し見とれ。」
アルト「う、うん…」
…神よ、幻想の神よ。
どうか私の、この老婆の声を聴いてくだされ。
…………………………………………………
ガインはずっと小さな声で良くわからないことを言っている。
だけど、何かと会話してるように見える。
アルトはそう思った。
…………………………………………………
本当ですか…神よ、私の任務は…
………
分かりました。全力でお応えしましょう。
ガイン「アルト。お前は今日から勇者となる。」
…え?……えっ?