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#恋愛
ばたっちゅ
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#BL
NGS_ヘビーなしっぽ
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鳥の声と大人たちがガヤガヤと話す声が聞こえる。ここはわりと田舎な方であり、開拓が進まず放棄されているそうだ。
そのため、土地が安く料金安さに惹かれて買ったものたちが多いために、昔で言う村?集落?のような感じになっている。
そのため、異星人たちの侵略外にされることが多いため、軍事基地が近くに設置されていない。
ただ石ころで遊んでいるだけだった。このネズミのような生物は人工ネズミで、遺伝子操作がされていて、結構か弱いんだってさ。
この虫たちも、地球?という惑星の虫よりも弱い個体なのだとか。でも、汚染区域の虫たちは環境に適応してかなり強いのだとか?
「ビュビューン!!バババーン!!おーっ!!いいぞいいぞー!!よし!フィニィッシュー!」
「あ、また軍人ごっこしてるの〜?」
少女は振り向きざまに短い髪をなびかせる。今年で9歳になるのだとか。いつもこの空き地で軍人ごっこをして遊んでいる子だ。
紙で作った鉄砲を持って一緒に遊んでいる。本当はもっと良いものがあるのだが、貧しくて買うことができない。畑での栽培をして飢えを凌ぐほど生活に余裕が無いのだから当然だ。
「ほっちゃんも軍人ごっこやるよね〜!!」
「うん!!」
いつも家にいたら勉強漬けだから僕にとってはまーちゃんと遊べるのが凄く楽しい。
空き地の壊れた机を踏み台にまーちゃんは少し高い目線でドヤ顔で仁王立ちをする。その様子が男の子みたいだけど、ちゃんと女の子なんだよね。
むしろ、僕はまーちゃんと全くと言っていいほど真逆で、女の子みたいって言われる。男なのに。
「ほっちゃん将軍!何と今!人間で人体実験するような悪の組織がっ!」
「なっ!なななんと?!」
まーちゃんがむずかしいことを言ってる!!将軍?!人体実験?!どこで覚えたのその単語!?
「よしほっちゃん軍曹!!今からそこに乗り込むため悪の組織ゴンパチ組を潰しに行くぞぉ!」
「あれ?将軍じゃなかっけ。」
「あ。」
あ!やばい…細かいこと言っちゃった!!たちまちまーちゃんの顔が真っ赤になる。
すっごく恥ずかしそうにしてる。細かいこと言っちゃったし、まーちゃんごめんねほんとに!!
「と、とにかく突入だぁぁっ!!」
「と、とつにゅうぅぅ!!!」
先手を打ったのはまーちゃんだ。と言っても近くにあった空き倉庫に入っただけなんだけどね。
「はっはっは〜!!ここにいる子どもたちは俺のもんだっ!!返して欲しけりゃ勝負じゃ!!」
相変わらず巌君は大柄な体型で中々勝つのはたいへんだ!
「あ、えっと…ごぼうしょっとー!」
「うおおおっ!!ぐぅ!強い!」
適当に紙の銃構えて変な呪文唱えただけなのに凄いダメージ食らってるっ!!
「喰らえっ!!ゴボウパーンチ!!!!」
まーちゃんが決めた!!ポカッという音とともに巌君が倒れた!!
「か、勝ちよー!!!やったぁー!!さすがほっちゃん軍曹!悪の組織トンパチ組を倒したぁっ!!」
「やったねまーちゃーん!!」
軍曹とかトンパチとかもうツッコまないことにした。そして巌君が起き上がりパチパチと手を叩いて子供たちを解放した。
「子供たちよー!!」
まーちゃんはお人形さんを両手に抱えながら嬉しそうに叫んだ。巌君はノリが良くてとても頼りになるお兄ちゃんみたい。僕たちの2個上なんだって。
「あれ、誰か来てるぞ?」
「ほんとだ!誰だろ〜!!」
倉庫のドアから覗くと顔が見えない人だった。身長が高くて全体的に白い服を着ていた。
その人がこちらの方を向くとこっちに近づいてきた。すると両脇に手を入れられ気づいたら抱えられていた。
「え?」
あまりの行動に唖然とした。まーちゃん!巌君助けてぇぇぇ!っと叫ぶと巌君とまーちゃんが紙の銃を構える。
「ほっちゃんを攫う悪の組織だなぁっー?!」
「そうだそうだ!!許さぬぞ!!」
2人はプンプンと怒っていたが、白い人に鼻で笑われていた。白い人なじっと身体を見つめてくる。
「君才能あるよ。」
「えぇぇぇ…」
何を言ってるのか分からないし身体を触診始めるし、凄い目線が高くなるからすごく怖い。
「ほ、ほっちゃんを離せぇぇっ!!」
「悪の組織めぇぇっ!俺もさっき悪の組織役だったけどぉぁっ!!」
巌君そういうメタいことは言っちゃダメぇぇっと言いたかったけどツッコんでる場合でもなかった。
触診されてるうちに段々くすぐったくなって足をバタバタと動かすとまーちゃんがその調子よーっ!と応援しながら白い人の足をポコポコ殴る。
「あははっ!違う違うっ!くすぐったくてっぷぷっ!あはははっ!!」
と思ったらやっと降ろされた。息を整えつつ白い人を警戒しようと上を見上げるが、すごい威圧感。子供ながらにデケェっと思った。
「ごめんごめん。私はそろそろ用事があるから行くね。」
白い人はそう言い残し空き地を出る。何故か品定めされているような感じがした。
「次回はほっちゃん将軍攫われるの巻にしようかな〜?」
「僕…じゃなくて!俺また攫われるの?!!」
危ない危ない、今僕って言っちゃった。こんなんじゃ女の子だとか男げないやつだと勘違いされちゃう!
「あれ、あの白の人まーちゃんの家の方向歩いてない?」
「なんだろ〜?まぁいいか!」
まーちゃんはあんまり気にしていないみたい。でも、僕はあの人に品定めされているようで、なんだか怖い。
「あ、僕行くね。じゃあ、また明日!」
僕はそう言うと2人から別れるように歩く。2人は白の人に目線をやっていたから僕の方に向き直り2人共手を挙げて大きく手を振る。
「また明日!」
2人は笑ってそういった。でも、その笑顔が、最後に見たまーちゃんの笑顔になった。
これ以上はもう、何も思い出したくない。
[3918年4月9日5時39分/130号]
そろそろ出発だ。お腹すいたし適当な栄養食でも食っておけばいいかと思い、栄養食を取り出す。つっても、栄養食は大して美味しくは無い。
なんか変なゼリーみたいな感じ。そこまで好きにはなれない味。
「133号、体調は大丈夫?どこか痛いとことかない?」
「私の事心配し過ぎだよ?あんまり気負いすぎるとまた胃痛くなるよ?」
「…自分の心配して。頼むから死なないでくれ」
それに対し133号はうんというはっきりした返事は返さなかった。無責任に死なないなんて言うことかをできないからなんだよね。ごめん。
「昔はまーちゃん呼びしてくれてたのに、今はすっかり数字呼びが馴染んじゃったね。」
「忘れてくれ。あの時の事は思い出したくない。133号の思うほっちゃんとやらはもう死んだ、それでいいじゃないか。」
あんなのもう忘れていたい。苦しいから忘れていたい。あんな幸せな記憶思い出したら、今の苦しい状況とのギャップで吐きそうになる。
「これがただの軍人ごっこなら良かったのにね。…その顔と…心の傷…、全部私のせいだから…。」
「…違う。」
右目の下にある小さな傷。これは別に、133号のせいって訳では無い。大人たちに農具で殴られて出来た傷だから、133号は全く関係ない。
「いつもそうやって嘘ばっか…。」
「…違う。」
簡単には騙せないことは分かってる。134号みたいな器用さは僕にはないし、相手が何を考えてるのかも、見抜けやしない。
「134号が羨ましい…」
つい変なことを言ってしまい咄嗟に口を塞いだ。133号はよく聞いていなかったみたいで顔にはてなを浮かべて首を傾げる。
「なぁに?僕がなんだって〜?」
「なんでもない」
そろそろ任務じゃないか。もう嫌すぎるというか無理なんだが、胃が痛くなってきた。
「僕のどこが羨ましいのやら。130号胃が痛いんでしょ?過度なストレスがかかってる状態で、あんまり無理しちゃだめだよー?」
「なんだよ…ちゃんと聞こえてるし、そこまで分かってんのかよ。」
「大丈夫〜?お腹さすっちゃろか〜?」
「それセクハラだから」
134号はいっつもそういうセクハラしようとする。セクハラ発言多いし、そのくせ他人の事よく見てエスパーかってくらい心読んでくるし。
「130号は思い詰めすぎなんだよ〜?ね〜?133号」
「うんうんうんうん!!」
「はぁ…はいはい…。」
[3918年4月9日5時39分/2号]
「あ、そういえば君の言っていたトコイの件だが、トコイをどうするかという話だが…。」
「当初の目的では処分し、コアの解析でしたが、状況が悪く、時間が無いためできませんでした。」
トコイの件についてはあまり関わりたくは無い。けど、私がいちばん関わっている。
それからイシスという異星人についての調査の件もあったっけ。それに関して大した話は未だ持ち上がってはいないみたいだけど。
「トコイは異星人を取り仕切っている。彼らが言っている”救世主様”とやらをしている、生かしておくのは危険だ。」
「やはり、イシスとトコイも何らかの関係があるってことか……。幽魂の木の件が片付けば、早急に対処する必要がありますね。」
「そうだね。」
[130号の記録を開始する]
現在:3918年4月9日 4:00
被検体:RCU-130/AD-3904
こんな朝早くから呼び出されたかと思えばこれだ。戦闘前の心理記録みたいなものだ。慎重に記録を取っている。なんに使うんだか。
「君は今不満を感じているか?」
「任務のことで不満を感じています。」
なぜ、133号があんな危険な場所へいかないといけないのか、僕には理解できない。
「体調はどうだ?」
「胃が少しキリキリするくらいです。」
「君は何に恐怖を覚えている?君の感じている恐怖は死からではないのだろう?」
「……133号や134号……、2号や3号も。…あと1号も、危険な目にあうのが、自分の前から消えるのが怖い。」
自身に関わっている者たちが、あんな目で見ないここの人たちに…、死んで欲しくはない。
「ではその傷はどうやって出来た?」
「……。」
『魔女を擁護するのかこの異端者が!!!』
頭の中の声がうるさかった。異端者だって…魔女だってさ…。ふざけんじゃねぇよ…。
「クソ野郎に殴られた、それだけです。」
殴られてこんな切り傷ができるなんて思わなかった。深い傷だったために、痕にもなった。
「君の思い出したくないものは?」
「…すみません、言いたく……無いです…。」
相手はこれ以上詮索することはなく、そうかと言い残し記録は終了した。
[3918年4月9日12時05分/2号]
地下鉄でなんとか249君まで着いた。そして幽魂の木まで向かうのにそう時間はかからなかった。さっさと調査を進めるため、班での分担が始まり、汚染区域の探索をしてから約5分がたった。
「あの3人大丈夫かなぁ〜?」
「133号、私たちのいる汚染区域の方が危険。人の心配する前に自分の心配の方が先でしょ?」
「2号の言う通りです。ここ汚染区域はまだ、深度が深くないから平気なだけで、自分たちのような平気が完全に平気とも限らないです。」
3号は律儀に汚染区域について説明してくれた。ぶぅーっと言いながら133号は頬を膨らませる。既に探索に飽きちゃったんかな。
周囲を見渡すが草木が少し濁った灰色がかっている。ここの生物は危険であり、第14調査隊は最近壊滅したと聞く。危険すぎるではないか。
この汚染区域は特殊核運用機関の第2基地が開拓している場所だ。汚染区域の端は大体吐き気やら心身の乱れ以外は起こらないはず。
「全員、体調は大丈夫そう?この辺りは大したものもないし、1号たちの言う亡霊とやらも出てきてはいない。」
今のところ大した現象も起きていなかった。
[39918年4月9日12時05分/130号]
133号たちと別れて約5分が経った。未だここではなんの現象も起きてはいない。汚染区域の方ではどうなのだろうか。
この樹木はかなりと高さをしている。燃やすこともできない木など、これは木と言えるのだろうか。
周りを探索しているが、大した手がかりというものはなく、この無言がなんだか気まずかった。
「ねぇ〜、2人とも今日のパンツ何色〜?」
「黒と白」
は?としか声に出てこなかった。134号が訳の分からないことを言ってきた。1号も普通に答えんなよ。なんでそんな平気で言えるんだか。
「134号私に聞いたんだからお前も色言えよ?」
「嫌だね、130号が言うまで言わない。」
「なんでだよ言わねぇよ」
じゃあ見せろ!とか1号が言ってくる。最悪だこの2人。この組み合わせ人選ミスにも程がある。
2人がなんか構えてきた。絶対脱がす気だ最悪すぎるこいつら。
「任務中なのわかってます?」
「130号のパンツの色は黒か?!」
「いやいや!!私は深緑と予想するね!!」
ダメだこいつら予想立ててやがる。人のパンツでこんなに盛り上がりやがって最悪すぎる。ていうか僕の言葉無視して勝手に予想すんなし。
「…黒だよっ!!!バカアホ変態クソ野郎共が!!」
「なーんだ黒かつまんないのー。」
「は?!1号何言ってんだよ盛り上がるだろ黒!」
恥ずかしい思いで言ったのに何その仕打ち!!なんでパンツでそんなに盛り上がれるんだよ!お前らにとって人のパンツの色はなんなんだよっ!!
「そんなこと言うから130号顔真っ赤になっちゃったよ〜?うわー!かわいそー」
「いやいや、134号のせいだもーん!」
「どっちもだわ。」
もうなんでもいいから早く調査を続けないとだ。夜になればこの樹木は何か動き出すだろうし、その手がかりとなるものが何か…。
「130号!避けて!!」
1号の声で驚いて辺りを見ようと左を見た途端、肩には深く剣が貫通していた。
コメント
1件
ああ、最後の「避けて!!」で肩を貫かれるシーン、本当にぞっとしました…。過去のほっちゃんとまーちゃんの軍人ごっこの無邪気な温かさがあったからこそ、今の130号の苦しさが切なく響きます。あの白い人の品定めのような視線も、何か伏線ですよね。続きが気になって仕方ないです。素敵なエピソードをありがとうございます!