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詩帆ちゃんと涼平さんの絆を感じるシーン📷セルシアンブルーの海🌊の絵を迷いなく描き上げる詩帆ちゃんの一挙一動を見据えてその瞬間を逃すまいとシャッターを切る涼平さん ファインダー越しの詩帆ちゃんの笑顔に惹きつけられて妖艶にも見えたり様々な詩帆ちゃんに目が離せない涼平さん✨それは詩帆ちゃんも同じで涼平さんとの出会いで今の自分があって涼平さんへの愛にも気づいて❤️ 今宵はしっかりと愛を確かめ合ってね😘❤️💞
ファインダー越しに 詩帆ちゃんを覗いてシャッターを切る涼平さん。 彼女の笑顔を見て 穏やかな気持ちになったり、ファインダー越しに目が合い ドキドキしたり♥️( 〃▽〃)♪ 詩帆ちゃんがが絵に集中し始めたら 撮るのを止め、彼女にあげたくて貝拾いを始めたり....🐚 彼女が愛しくてたまらない様子が伝わってきます💖✨ そして、全く迷い無く 絵に集中する詩帆ちゃん。 彼女もまた、 涼平さんとの出逢いによる 自分自身の良い意味での変化、彼への恋心を実感しはじめましたね....💖✨
それからどの位の時間が経っただろうか?
涼平は気持ちを切り替えすっかり平常心を取り戻していた。そして再び撮影を始めた。
詩帆にカメラを向けると今度はぼやけずにしっかりとピントが合った。望遠レンズの先にいる詩帆は海を真剣に見つめながら絵に集中していた。
涼平は詩帆にピントを合わせたまま何枚かシャッターを切った。
カシャッ カシャッ
乾いた音が波音にかき消されていく。
詩帆の様子をファインダー越しに覗いていると詩帆が微笑んだので涼平は慌ててシャッターを切った。
どうやら詩帆は海面ギリギリを飛ぶ鳥を見て思わず笑顔になったようだ。
そんな無邪気な詩帆の笑顔をレンズ越しに見ていると涼平は自分の心がとても穏やかになるのを感じた。
そしてそのまま詩帆へカメラを向けていると詩帆は突然絵を描く手を止めた。
少し強くなってきた風が詩帆の長い髪を激しく揺らしている。
詩帆は風になびく髪をひとまとめにすると腕にはめていたゴムで髪を結んだ。
その瞬間詩帆のほっそりと白いうなじが露わになりなんともいえない妖艶さを魅せている。
涼平は思わず見とれていたがその瞬間を逃さないようにと夢中でシャッターを切った。
それから詩帆は潤んだ唇を半開きにしたまま涼平の方を振り返る。詩帆のふっくらとした唇がなんともいえず色っぽい。
涼平はレンズ越しに詩帆と目が合うと胸が高まるのを感じた。
そして詩帆が普段全く見せないその艶っぽい表情を捉えようと再びシャッターを切った。
詩帆は涼平が自分の方へカメラを向けている事に気づくと手を振って笑顔を見せた。
その表情はいつも詩帆が見せるあどけない表情だった。
涼平は詩帆に手を振り返すとその表情を逃さないように連続してシャッターを切った。
詩帆は視線を手元に戻すとまたすぐに絵に集中し始めた。
涼平は詩帆の方へ向けていたカメラから目を離すと、カメラのストラップを肩にかけて波打ち際の方へ歩いて行った。
そこには詩帆が喜びそうな可愛らしい貝殻がいくつも波に揺らいでいた。涼平はしゃがんでその貝殻を拾い集める。
沖から向かってくる波は相変わらず穏やかだった。風は先ほどよりも少し冷たく感じられたが、火照った涼平の頬には心地良かった。
詩帆は、スケッチを終えて着彩にとりかかろうとしていた。
目の前に広がるセルリアンブルーの海を、一秒でも早く絵に描き留めておきたかった
今この瞬間を写し取るには、スピードが大切だ。
詩帆は逸る心を押さえながら、アクリル絵の具に手を伸ばした。そして絵の具の色を選んでいく。
パレットの上にセルリアンブルーを多めに出すと、その周りには黄、青、緑、白色など、セルリアンブルーに混ぜる補助色を並べた。
その絵の具を繊細に調整しながら混ぜ合わせると、詩帆はスケッチを終えたキャンバスボードの上に一気に色をのせ始めた。
詩帆のその手つきは、今までとは全く違っていた。迷いがなく的確に筆を動かしていく。
目から見た色彩の情報はすぐに頭の中で変換され、その情報が身体に伝わり絶妙な色合いを作り出す。
新たに作ったその色は既にキャンバス上にある色と見事に調和していった。
長年絵を描いていてこんな経験は初めてだった。
とにかく全てがスムーズに進み筆を操る手も心なしかリズミカルに動いているような気がした。
長年夢見ていたセルリアンブルーの海を前にしたから身体が素直に反応しているのかもしれない。
詩帆はそう思いながらフフフッと楽しそうに笑った。そしてそれと同時にハッとした。
その時詩帆は、長年の夢がこんなに早く叶ったのは涼平のお陰だという事に気づいた。
涼平が連れて来てくれなかったら、きっと詩帆は今もまだこの海の色を知らないままいつもと変わらない日常を過ごしていただろう。
そう思うと詩帆は涼平に対して感謝の気持ちでいっぱいだった。
涼平と出逢ってから詩帆の生活は大きく変化した。
フリースクールでの仕事にチャレンジし、地元の友達がたくさん増えた。そして夢にまで見たセルリアンブルーの海を見る事が出来た。それ以外にも涼平が詩帆に与えた影響はたくさんある。
詩帆はずっと中途半端な自分の事が嫌いだった。しかし最近は自分の事が好きになり自信も持てるようになってきた。
詩帆が変化していったのは涼平と出逢ったからだ。涼平の存在が詩帆を新しく生まれ変わらせてくれたのだ。
そしてそんな涼平に対し、詩帆は自分の中に特別な感情が芽生えているのを確信した。
(私は彼を愛している? これが愛なの? 愛するってこういう事なの?)
詩帆は自分にそう問いかけた。しかしその答えは既にわかっていた。そしてその思いに一点の曇りもない事は明らかだった。
その時詩帆は決心した。もし涼平が自分の事を求めて来たら応じようと。