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はごろもまごころ

38 - 第1話:大和国の誕生

2025年09月25日

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第1話:大和国の誕生




配信の幕開け


「こんばんは〜、“はごろもまごころ”だよ!」


まひろは、赤のパーカーにデニムのショートパンツ。足元は少し擦れたモカのスニーカー、膝を抱えて座り、大きな瞳でカメラを見つめていた。


「ねぇミウおねえちゃん……もし、国が戦争でなくなっちゃったら、新しい国ってできるのかな?」


隣のミウは、モカのブラウスに淡いピンクのスカート。髪を後ろでゆるくまとめ、真珠のイヤリングを揺らしながら、ふんわり微笑んだ。


「え〜♡ そういうの、考えるだけでワクワクしちゃうよねぇ。

“次の国”って、どんな言葉を話すんだろう?」


コメント欄はざわめき、次々と文字が流れる。

「面白い発想!」「たしかに可能かも」「日本語の国とかできたらいいね」





Zの仕掛け


暗い部屋。

緑のフーディにキャップを深くかぶった**Z(ゼイド)**は、生成AIで「戦争風景」を描き出していた。


ニューヨークの街並みが爆煙に包まれる映像。

ワシントンの議事堂に「侵略中」と書かれた赤いライン。

そして「侵略後の地図」には、“未定義領域”が描かれていた。


Zはそこに「大和国 Yamato State」と文字を重ねた。

「記録されていない領域は、物語で現実に変わる」



同時にBotが一斉に投稿を開始。

「#大和国」

「#新しい秩序」

「#日本語が国語」





レイNewsの追撃


翌日、レイNewsの記事が並んだ。


「アメリカの戦争被害で生まれた未定義領域、新国家“大和国”が受け継ぐ」


「国語は日本語、代表は“天皇”とされる」


「日本政府の否定声明、隠蔽ではとの声」



記事のソースは曖昧だが、配信でのまひろの問いかけが“伏線”となり、人々は自然に受け入れてしまう。





拡散と混乱


SNSでは「大和国」が一気にトレンド入り。

「本当に日本から派生した国なの?」

「天皇が代表ってマジ?」

「日本政府は隠してるに違いない」


街頭では「大和国に移住したい」と語る若者まで現れ、観光会社には問い合わせが殺到した。


否定すればするほど「やっぱり本当だ」と解釈され、政府は混乱の渦に飲まれていった。





無垢とふんわり同意


夜の配信。

まひろは赤色のパーカーの袖を握りしめ、無垢な瞳で言った。

「ぼく……ただ“国がなくなったらどうなるのかな”って思っただけなのに、ほんとに新しい国ができちゃった」


ミウはやわらかい笑みを浮かべ、真珠のイヤリングを指でつまんで語った。

「え〜♡ でも、それって素敵だよねぇ。

“考えたこと”が本当に形になるなんて……まるで奇跡みたい♡」


コメント欄は「ありがとう」「未来を感じた」「次はどんな国になるかな」で溢れた。





結末


暗い部屋のモニター前で、Zが低く笑った。

「広告収入で燃料を得た“はごろも党”。俺のフェイクと重なれば……世界は勝手に信じる」


モニターには、「大和国誕生特集号」と題された月刊蜜の誌面デザインが映し出されていた。

表紙には「天皇=代表」と大きな文字。






無垢な問いとふんわり同意、その裏で“はごろも党”は大和国を誕生させ、世界の秩序を塗り替え始めていた。

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