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耀聖(ようせい)
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皆さんこんにちは!芽花林檎です!
今回も続きに参りたいと思います!
それでは、ご覧ください!!
第II幕、最終章です!
ここは、どこだろう。
夢?
夢か?
そうだよね。
夢だよね。
そんな、はずないもんね。
夢だよね。
うん、夢だと思う。
僕、は確信した。
でも。
何だろう。
妙に現実味があるんだ。
ちゃんとした、感覚があるんだ。
信じたくない。
知らない。
でも。
何故か、なぜか、現実だと思ってしまう。
その思いを、必死に取り払った。
信じたくない。
信じたくない。
ーー彼女が、そこに横たわっているなんて。
暖樹は、今朝はよく眠れなかった。
あの、変な夢のせいだろう。
そう思った。
妙に、現実味のある夢だった。
あの場所。
あの、機械。
あの、人々。
そして、彼女。
知らない。
そんなもの、知らない。
あるわけない。
暖樹は夢について考えることをやめて、そのまま外へ出た。
桜が咲いている。
淡い、桃色の光を反射している。
空は、水色で透き通っている。
そして。
また、市場にたどり着く。
特に買うものもなかったけれど。
なんとなく、足が、暖樹をそこへ運んだ。
当てもなく、市場を歩いていると。
また。
彼女、がいた。
今日も、雑貨屋の店先で硝子の装飾を見つめている。
本当に好きなんだな。
反射する、本当に綺麗な空が。
暖樹はそう思った。
気が付くと、暖樹は彼女の隣に立っていた。
そして、話しかけていた。
「また、見ているんですか」
すると、彼女は暖樹に気が付いて、短く、
「うん」
と答えた。
沈黙。
いつもと同じ。
すると。
「ご飯食べたい」
突然彼女が言った。
え。
「お腹、すいた」
「あそこの屋台の焼きそば、食べたい」
暫く固まっていたが。
「行こうよ」
と彼女が言ったので、暖樹は彼女の後をついていった。
急に、言われたので。
少しびっくりしたが。
でも、彼女とご飯を食べるのは、少し楽しそうな気がした。
焦げたソースの匂い。
たくさんの野菜、肉。
焦げた茶色のそば。
視覚から、嗅覚から、食欲をそそう。
気が付くと彼女は、焼きそばをほおばっていた。
おいしそうに食べる彼女。
いつもより少しだけ、笑顔でいるようだった。
その姿がほほえましかった。
そういえば。
暖樹は思い出す。
母も焼きそば大好きだったな。
大概土曜日には焼きそばが出る。
少し、食べ飽きているけれど。
それでも、母の作ってくれる焼きそばはおいしい。
「母も焼きそば大好きなんですよ」
ふと、暖樹はそんな言葉をつぶやいた。
でも。
その瞬間。
彼女から、少しだけ、表情が消えた。
沈黙。
暫くしてから、彼女は、
「そう」
と短く答えた。
そして、そのまま、焼きそばを食べ続けた。
どうしたのだろうか。
家族、の話題はあまり好きではないのだろうか。
それとも、単純に今は話す気ではないのだろうか。
どちらにしても。
少し、変、だった。
戸惑っている、ようにも見えた。
そういえば。
昨日、子供に出会った時も、こんな表情をしていた。
どうしてだろう。
何故だろう。
暖樹は不思議に思う。
完璧に、論証できるわけではないが。
最近少しずつ、彼女といて、
暖樹は、思い始めたことがある。
”何か、僕と、彼女は、感覚が、違う”
別の「人間」だ。
感覚が違うのは当たり前ではある。
でも。
どこか、違う気がする。
感覚、というのは不適な言葉かもしれない。
世界、が違う気がする。
生きている世界が。
見えている世界が。
感じている世界が。
どこか、決定的に、違う気がする。
”何か、僕にあるものが、彼女にはなくて、
彼女にあるものが、僕にはない”
そんな気がする。
今日の家族の話題も。
この前の子供のことも。
暖樹が普段友達と話すとき、
過ごしているとき、
あんな表情をすることはない。
どうしてだろう。
暖樹は、ますます気になった。
彼女の世界が、気になった。
昼下がりの、賑やかな市場で。
第II幕:空 は完結です!
第III幕に続きます!
今回も読んでくださりありがとうございました!
また次回お会いしましょう!!
2026/08/27 芽花林檎
コメント
2件
ありがとうございます!
第II幕完結お疲れさま! 今回は「彼女」の世界が暖樹とは根本的に違うんじゃないかって感覚がじわじわきて、すごく気になったよ。家族の話題で表情が消えた瞬間、何か大きな秘密が隠れてそうでゾクゾクした。焼きそば食べてるシーンはほっこりしたのに、その後の沈黙で一気に空気が変わるところが上手いなあ。第III幕、めっちゃ楽しみにしてる!