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ゾム視点
「信じてもらわんでも別にいいねん。でもな、?確かに〇〇やってん。声も、見た目も、何もかも全てが、、、。」
トントン「それ、詳しく教えてくれへんか?」
「・・・ええよ。これはな?____」
____五時間目の社会の授業中の事やった。
トントンはおらんかったけど、、、。
昼飯を食べ終わって休み時間にたっぷりと遊び、疲れて眠くなってきた頃の授業。
もう既に、最初から眠たかった。
最初は何とか頑張って耐えていたが限界がきた。
流石に睡魔には勝てることができひんかった…。
あの先生の声、眠たくなるねん。
だから仕方ねーじゃん?
机に突っ伏せて寝る体勢に入った。
後で先生からの説教食らうんやろうな。
そう思っていると俺の意識は夢の中に引き込まれた。
そこは真っ暗で何も見えなかった。
暗闇に俺一人だけが取り残された感じ。
怖い、ここはどこなんやろ、、、。
??「ゾムくん。」
暗闇の中から女の子の声が聞こえてきた。
それにこいつ、俺の名前を知ってるだと?
「誰や?何で俺の名前知っとるねん。」
つい強い口調になってしまった。
??「それはね、ゾムくんのお友達から教えてもらったの!」
「〇〇?おい、お前、なんで…!」
??「今日から私たちお友達ね!分かった?」
「〇〇、俺の話も聞いてくれや。」
〇〇「私速いんだよ?ゾムくんに負けないんだからね!」
「そんなことより、どこにおるねん。」
「姿くらい見せてや…!俺、寂しいで…?」
〇〇「ゾムくん。今日はね、こんなことがあったんだ…。」
「そんなんいくらでも聞いたるから。なぁ…!」
〇〇「ゾムくんは、私を嫌いになったり、しないよね?」
「〇〇、、、。」
○○と話が噛み合っていない。
ような気がする、、、。
友達、とか言ってたな…。
きっと、あいつらのことだろうな。
俺は昔から極度の人見知りだった。
だから、”とても”仲の良かった友達は幼馴染みのあいつら以外にはいない。
でも、この会話、どこかでした記憶があった。
懐かしくて、大切な思い出の中にあった気が。
突然、目の前が真っ白になった。
俺の目の前に走馬灯のように思い出が蘇ってきた。
~~
僕らがまだ小学校だった頃の事。
〇〇「ゾムくん。」
「・・・だれ?何で僕の名前を?」
みんなの誘いに乗り、公園に来ていた。
僕は休憩がてらブランコで遊んでいた。
〇〇「それはね、ゾムくんのお友達から教えてもらったの!」
「・・・ふーん。僕に何か用?」
人見知りだった僕はあまり話したくなかった。
特にこういう元気な女の子とは。
〇〇「今日から私たちお友達ね!分かった?」
「はぁ…?」
こうやってすぐに友達なろうとか言うから大嫌いなんだよ。
「じゃあ、足の速さで勝負しようよ。僕が負けたら友達になってあげる。」
嫌いなら関わらなければいいのに。
気がついたら僕はそんな提案をその女の子にしていた。
〇〇「私速いんだよ?ゾムくんに負けないんだからね!」
相手は女の子。
当然、僕が勝つと思っていた。
だって、足の速さには自信があったから。
でも、少し油断しすぎたせいか女の子に負けてしまった。
そこからはよく遊んだりして、あいつらと同じくらいに仲が良くなった。
そんなある日のことだった。
〇〇「ゾムくん。今日はね、こんなことがあったんだ…。」
それは、いじめにあっているという相談だった。
〇〇「ゾムくんは、私を嫌いになったり、しないよね?」
「俺は絶対に嫌いになったりなんかしやへんで!〇〇とはずーっと友達や!」
~~
また、あの暗闇に引き戻された。
ああ…。
俺が、俺らが今一番会いたい奴の声やった。
さっきの声は思い出の中の○○の声やったんや。
ゾムくん呼びやったのも理解した。
呼び捨てになったのは中学生に上がってからだったから。
ふと周りを見回すと、そこにはもう○○はいなくなっていた。
ああ、そうだよ。
これは夢だった。
今更ながらに寂しさが襲った。
一気に負の感情が降りてくる。
本当に○○に会えた訳やないんやな、、、。
泣きそうになっていると、暗闇の奥から一筋の光が見えた。
暗闇から抜け出したかった俺はその光に向かって走り出したんだ。
夢の暗闇から、普段の目を閉じた時の暗さに切り替わっていくのが分かった。
教室にいるクラスメイトのワイワイとした声が聞こえてきた。
まだ寝ぼけているのか、身体が思うように動かない。
(キーンコーンカーンコーン
授業終わりのチャイムで完全に目が覚めた。
呼び出しはなかったから説教は回避できたらしい。
よっしゃ、最高かよ。
そういえば、帰る前に保健室に寄るって昼に約束していたな。
終わりの挨拶をしてダッシュでみんなと合流した____。
「____そんで今ここにおるねん。」
トントン「そう、、、やったんや…。」
トントンも元気がなさそうに見えた。
俺もトントンもベッドの上に座る。
「トントンの方こそ、なんか、あったんか?」
トントン「えっ?いや、なんもあらへんで。」
「嘘や。だってトントンが嘘つく時首触る癖があるやん。」
トントン「・・・いや、な?俺も、ゾムと同じような夢見てんな、、、さっき。」
「さっき?結構うなされてたんやで?」
トントン「おー…ん。なんかな、?」
最初は躊躇っている様子だったけれど、ポツポツと話してくれた。
内容は俺のとほとんど同じようなものだった。
「、、、なんなんやろな、これ。」
トントン「俺らだけなんかな。」
「帰ったらみんなに聞くか?」
トントン「信じてくれんのやろか、、、?」
「まあ、やってみな分かんねぇよ。」
トントン「せやな。じゃあ荷物持ってくるわ。」
そう言ってトントンは保健室を出ようとする。
それを俺は引き止め、口を開いた。
「そこに鞄置いてあんで?トントン。」
トントン「え、ありがとう。なんや、何か裏があるんか?急にこんなことして。」
「んなもんあるわけないやろ笑これぞ優しさっちゅうことやで?」
トントン「お前らがそんなことしてたら気持ち悪いわ。笑 んでも、ありがとうな。」
あ、、、。
トントン、やっと笑ってくれた。
これは帰ったらすぐみんなに報告しないと。
俺ちゃんとミッションクリアしたで!ってな。
トントン「さ、帰ろっかじゃあ。」
「なあなあ、今日の晩飯は何なん?」
トントンは、こういう何気ない日常の話をすると決まって笑顔で話に乗ってくれる。
トントン「んー、じゃあ今日はゾムの好きなやつにしよか!」
「お?珍しいやん。トントン機嫌いいんか?」
トントン「たまにはええやろがい笑」
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