「今まで、君を気持ち良くした後、自分で抜いてたけど…………彼と彼女になった今日は…………奈美と一緒にシャワー浴びながら……口でして欲しい……」
奈美から視線を外さず、豪は頬を撫で続けた。
(え? フェラだよね? 経験は一応あるけど…………私、豪さんを満足させられるかな……? しかも、お風呂も一緒に入るの!?)
「………やっぱり嫌か?」
よほど彼女が驚いた顔をしてたのか、豪が困った表情を映し出す。
「そうじゃなくて……」
嫌なわけがない。
好きな人だからしたいと思う。
けど、彼と奈美の性的経験値は、天と地の差。
それに、シャワールームで裸を見られるのは恥ずかしい……って、もう既に見られているんだった。
「そうじゃなくて?」
「性的経験値高めの豪さんに、私が口でして……満足できるのかな? って思って……」
「何だよ、そんな事気にしてるのか? それにしても性的経験値って……」
彼は、ハハッと屈託のない笑顔を浮かべた。
「気にします! 豪さんは、恋愛経験値と性的経験値が、私よりも遥かに高いのは事実でしょ?」
奈美が頬を膨らませ、拗ねると、
「経験値うんぬんじゃなくて、俺が奈美に口でして欲しいんだ」
豪が宥めるように、奈美の髪に触れた。
「私……お口でするの、ほぼ初めてですけど……それに、男の人とお風呂に入るのも初めてだし……恥ずかし過ぎる……」
尻窄みに声音が小さくなると、豪に唇を重ねられた。
「そうか……。男とお風呂に入るの……俺が初めてなのか……」
彼が嬉しそうに、ニヤリと笑う。
「なら、シャワー浴びに行くか」
豪がベッドから下りて、彼女の手を掴んで引き寄せると、膝下と腰に腕を差し込み、抱きかかえてバスルームへ向かう。
自分が全裸状態でお姫様抱っこをされて、奈美は、ますます恥ずかしくなった。
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