それは、突然にやって来た。
部長の送別会をすっぽかし、総一朗の実家へ挨拶を終えた、数週間後の週末。
厄介な取引先へ向けたプレゼンを来週に控え、最終チェックに入る終業時刻。
それは、突然にやって来た。
「堂本おおお、もう無理いいい……ッ!」
悲痛な様相を帯びた叫び声とともに、ミサイルがフロアに放たれた。
バタンッ、と開かれたドアが閉まり切らずに、ぱたぱたと揺らめいている。
「ち、ちづ!?」
ぎょっとして立ち上がる私の視界の端で、総一朗も目を見開いて硬直している。
否、フロア全体がしん、と張り詰めた。
幸い今日は、同僚達の帰社が遅く、管理職もまだ長丁場な会議から戻って来ていないので、部内には人が少ない。
それでも、唐突な来訪に動揺している私の腕の中に、小柄な同期・穂坂ちづるが飛び込んで来た。
「え、え、何…**********************
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