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『もし3人が先生と生徒だったら』
仮に、日下部が先生、蓮司と遥が生徒だったら。
あるいは逆に、遥が先生で日下部と蓮司が生徒だったら。
そんな「先生と生徒」ごっこの雑談が始まる。
蓮司:「なあなあ、先生ってやっぱり日下部が似合うよな。なんかこう、“全部わかってます”みたいな顔してるし」
日下部:「……勝手に職業決めるな。俺は先生なんかやらん」
遥:「……でも、黒板に字とか書いてそう」
日下部:「……おまえまで乗るな」
蓮司:「いや、でも想像してみ? 『はい、今日はここテストに出ます』って、チョーク持ちながら冷たい目で言ってんの。絶対クラス静かになるって」
日下部:「うるさいクラスには怒鳴るぞ」
蓮司:「あー、怖い先生だ! 俺居眠りして絶対怒られるやつ」
遥(小声):「……居眠り、注意しても聞かなそう」
蓮司:「おい遥、おまえも俺に厳しいな」
今度は逆に、遥が先生役にされる。
蓮司:「じゃあ次は遥な! はい先生役。『出席取ります』って言ってみ?」
遥(戸惑いながら):「……出席、とります」
日下部:「声が小さい。後ろの席まで聞こえない」
蓮司:「先生ー、トイレ行ってきていいっすかー!」
遥:「……い、今はダメ」
蓮司:「えー! 先生冷たい〜!」
日下部(淡々と):「先生、俺はこの授業の意義について質問があるんですが」
遥(詰まりながら):「……えっと、それは……」
蓮司:「先生パニクってる! 可愛い!」
最後に蓮司が先生役。
蓮司(得意げに):「よーし、今日は体育だ! みんな外でドッジボールやるぞ!」
日下部(冷めて):「……勉強は?」
蓮司:「体育が人生で一番大事! な、遥!」
遥(小声で):「……ドッジボール、当たりたくない」
蓮司:「おいおい、逃げ回るのも才能だぞ? 先生が特別に守ってやるから安心しろ!」
日下部:「その守り方が信用ならん」
結局、誰が先生でも授業はまともに進まない。
雑談部屋の3人に教師と生徒の関係は、どうやら不向きなようだ。