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#和風ファンタジー
#ダークファンタジー
風が止んだ。
その瞬間――
アルドの手に、細身の杖が現れた。
黒く、装飾の少ない杖。
だが先端に宿る魔力は、明らかに異質だった。
「……面倒だ」
小さく呟く。
次の瞬間、杖がわずかに傾く。
「――アンフォールド(展開)」
空間に、魔法陣が幾重にも浮かび上がる。
赤。青。緑。白。紫。
異なる属性が、同時に顕現する。
「なっ……!?」
男たちの表情が凍りつく。
「嘘だろ……同時詠唱……?」
アルドは答えない。
ただ、静かに振り下ろした。
「《フレア》」
炎が走る。
「《グラキエス》」
氷が空気を裂く。
「《テンペスト》」
風が刃となって舞う。
「《ルクス》」
光が貫く。
「《ノクス》」
影が絡みつく。
――一瞬だった。
爆ぜる音。凍る音。裂ける音。
すべてが重なり、そして消える。
静寂。
煙がゆっくりと晴れていく。
立っている者はいない。
――いや。
ひとりだけ。
剣を落とし、腰を抜かした男が、震えていた。
「……ひっ……」
風が止んだ。
その瞬間――
アルドの手に、細身の杖が現れた。
黒く、装飾の少ない杖。
だが先端に宿る魔力は、明らかに異質だった。
「……面倒だ」
小さく呟く。
次の瞬間、杖がわずかに傾く。
「――展開」
空間に、魔法陣が幾重にも浮かび上がる。
赤。青。緑。白。紫。
異なる属性が、同時に顕現する。
「なっ……!?」
男たちの表情が凍りつく。
「嘘だろ……同時詠唱……?」
アルドは答えない。
ただ、静かに振り下ろした。
「《フレア》」
炎が走る。
「《グラキエス》」
氷が空気を裂く。
「《テンペスト》」
風が刃となって舞う。
「《ルクス》」
光が貫く。
「《ノクス》」
影が絡みつく。
――一瞬だった。
爆ぜる音。凍る音。裂ける音。
すべてが重なり、そして消える。
静寂。
煙がゆっくりと晴れていく。
立っている者はいない。
――いや。
ひとりだけ。
剣を落とし、腰を抜かした男が、震えていた。
「……ひっ……」
アルドはゆっくりと歩み寄る。
杖を軽く肩に担ぎながら。
「終わりだな」
男は後ずさる。
「く、来るな……!」
アルドは立ち止まり、少しだけ考える。
「安心しろ」
「流石に、殺しまでは趣味じゃない」
男の呼吸が荒くなる。
目の前の存在が理解できない。
アルドは静かに続けた。
「で――」
少しだけ、声の温度が下がる。
「聞きたいことがある」
空気が、重く沈む。
「この町の情報だ」
「それと――例の魔王の噂だ」
「洗いざらい、知ってること全部話してくれないか?」
アルドはそれでも口を開かない相手に、静かに杖を向ける。
「悪いが、三度目はない」
一拍。
「時間は、10秒だ」
空気が張り詰める。
「……1」
低く、静かな声。
「2」
男の呼吸が乱れる。
「はぁ……っ、はぁ……っ」
「3、4」
足が震える。
「5」
額から汗が滴る。
「6、7、8」
視線が泳ぐ。
逃げ場は、どこにもない。
アルドは微動だにしない。
「……9」
その一言が落ちた瞬間――
「わかった!!話す!!」
男が叫ぶ。
「勘弁してくれ!!」
沈黙。
アルドは杖を軽く下ろし、息を吐いた。
「最初からそう言えばいいんだよ。」
一拍置いて、淡々と告げる。
「……んじゃぁ、簡潔にな?」
男は何度も頷きながら、言葉を絞り出す。
それから、やつは堰を切ったように情報を吐き出した。
「ま、魔王の噂は……もう王国中に広がってる……!」
「デブル城に本当にいたって……!」
「見たっていう冒険者もいて……!」
息が乱れる。
だが、止まらない。
「王国も動いてる……白銀騎士団が出るって話で……!」
アルドの目が、わずかに細くなる。
(王国の騎士たちもか……少し厄介だな)
男は必死に続ける。
「強い冒険者も集まってて……討伐目当てで……!」
「今はもう――」
その時だった。
「――その先は、我々が説明しよう」
凛とした声が、通りに響いた。
空気が、変わる。
男の顔が強張る。
アルドはゆっくりと視線だけを向けた。
路地の入口。
そこに立っていたのは――
白銀の鎧を纏った騎士たち。
規律正しく並ぶその姿は、先ほどまでの無秩序とは対極。
その先頭に、一人。
青いマントを揺らし、静かに歩み出る。
王国白銀騎士団団長―カイル・レオンハルト。
その隣には、副団長リシア。
さらに後方には、各隊の隊長たち。
統率された気配が、場を塗り替える。
カイルは倒れている男たちを一瞥し、
そしてアルドへと視線を向けた。
「私達は無駄な争いは望まない」
「そこのお店でお茶をしないか?私の奢りだ 」
「聞きたいのだろ?私達がおっている″あれを」
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