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#恋愛
ばたっちゅ
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215
#BL
NGS_ヘビーなしっぽ
204
[3918年5月22日15時33分/134号]
地下施設の仮のお墓、みたいな場所。ここで、僕たちのような人間扱いなんかされずに死んでいく兵器たちが埋められた。
最近作られた。2号がファーストの指定したクソみたいな任務をやって、その報酬として作ったみたいだ。そこに7号もいる。
ヴェルタの作戦で沢山の兵器たちがコアを採取され、その他の部位は燃やされ、骨だけを埋めてここに埋葬されている。
7号のお墓の前に立つ。お墓には遺品と持っていた武器、菊の花が墓石に添えられていた。それを照らしていたのは陽の光ではなく照明だった。
周りのお墓は、死体は回収されなかったが死亡の確認された兵器たちの本名が、墓石にびっちりと彫られていた。そんな中、一人見知った顔が居た。
「そんなところで何してるの?3号」
「…何ってわけでもないけど、普通にまぁ…お墓に冷やかしにきた的な?」
こんな時くらい素直になればいいのに、3号はおぼつかない態度で少し視線を逸らしながら話していた。
3号の目の前にあった墓石には、園戸 いさと と書かれていた。ぶっちゃけこれだけじゃ誰なのか僕には検討もつかない。けれど、遺品を見てわかった。
「88号と仲良かったっけ、3号って。」
「一回だけ、任務を共にした時に話した。それだけ。それだけだけど、すごく…いい子だった…。」
「…3号って説明する時たまに語彙ぶっ飛ぶよね。」
「…うるさい。てか、関係ない話になったし。」
ごめんごめんと適当に謝りながら墓石をじっと見る。僕も少ししか関わりはなかったけど、確かに88号はいい子だったと思う。
「88号ってちょっと2号に似てるよね。」
僕がそう言うと3号は少し顔色を悪くした。少し不謹慎だったのか、それとも3号が単純に認めたくないのか、3号の気持ちはよく分からない。
僕は遺品に置いてあった銃と日記、見覚えのあるピアス。クロノルビーの宝石のピアスは片割れを失っており、僕はそのピアスを掴んだ。
「思った以上に軽いなぁ…これ。」
「それ?クロノルビーは、体積の割に質量が少ない物質。じゃないと耳ちぎれちゃうだろ。」
そういう事か。2号の耳が引きちぎれてないのそういうことだったんだ。このピアス、つけてるの2号と88号だけなんだよなー。
「2号と88号って肉親だったりするのかなぁ。」
「違う…。」
「ど…どうしたの?」
「…あ、あんまり似てないと、思っ…う…けど…。」
「そっか………。」
僕はただ溢れ出る疑問を心の中に留め、青の胡蝶蘭を供えるだけだった。
[3918年5月22日16時03分/2号]
「そんなの聞いてない!!!!」
自分の目の前にいるのは、怒り狂った3号と、3号の話をただ無言で聞いてるだけのファースト。私は、どうすればいいのか分からずにただ立っていた。
通りすがりに話しかけられてファーストに任務を早める、とは言われた。あれは元々死亡率がダントツで高かったから、3号は嫌なんだろう。
「3号さ、そんなこと言ったって意味ないんだから、怒ったって無駄じゃない?」
「でも…!!あんなの無茶じゃないか…!!」
私は、こういう時に限っていつも声が出せないでいる。134号は、言ってしまえば割と理性的だ。そんな134号にも理性的になれないときはあるけども。
「これは決定事項です。2号が死んだところで、こんな失敗作が消えるだけです。」
「2号は失敗作じゃない!!!!お前の判断基準が狂ってるだけだ!!!どうして2号が死ななきゃ行けないんだよ!!!お前が死ねよ!!!!」
最近の3号は結構心に余裕が無い。やめてと呟いたけど、3号の耳には聞こえない、聞けるはずがない。興奮状態になって視野が狭くなっている。
けど、ファーストが急に3号の腕グッと掴み、私たちから距離を離し耳打ちをした。
「3号…?大丈夫……?」
ファーストが3号の腕をぱっと離すと早々に廊下を歩いっていった。けど、3号はまたファーストの方へと歩こうとしたが、その腕を私は掴んだ。
「離せっ!!!離せよっ!!!」
「やめて!!!私頑張って生き残るから!!…頑張って…生きるからもうやめて…。」
そう言うと3号の動きを止める。気づけば、自分の目から涙が出ていた。134号がそれに気づくと、少し戸惑った顔をした。
慌てて2号は涙を拭う。自分でも涙が出たことに戸惑っていた。自分の頬を軽く叩いて一息つく。
「…3号、私は……本当は……。」
2号は喉に何かがつっかえたように声が出なくなった。これ以上何かを言うのが辛いから、もう何も言わずに3号たちから離れた。
[3918年5月22日16時21分/2号]
「やっほ〜2号どうしたのぉー?暗い顔しちゃって。」
目の前に居たのは1号だ。今一番会いたくないタイプの奴だ。さっさと通り過ぎようとしたが、私の顔をじっと見てきて鬱陶しい。
「目腫れてない?泣いたのー?」
「…別に。」
「2号が泣くなんて珍し〜。最近2号もいっぱいいっぱいだもんねぇ〜。3号に泣かされた?ねぇねぇついでに3号も泣かせちゃう?泣かせちゃお?」
「…何、ていうか…1号も危険任務受けるんだよね。」
だから1号も今自暴自棄になったり嫌になったりしてるんだと思う。皆、死が確定している任務へ行かされるから、正気を失うのも無理ないか。
「それにしても、なんで武器庫に来たんさ?」
「…少し、思い出したことがあって。」
「ふーん、そうなんだ。」
2号は3号の武器をじっと見る。取手の上あたりを見つめた。2号は、それを確かめたあと、壁にもたれかかり、地面に座りこむ。
「はぁ、やっぱりか。」
「どうしたのー?2号」
「いーや、別に。なんでもない。」
2号はどこか満足気な顔をする。2号の隣に1号も座った。1号はただ、2号のことを見つめていた。そして、耳にぶら下げた耳飾りを見つめる。
特徴的な耳飾りを1号は触る。2号は耳飾りを触る手を無意識に払ってしまう。何故か彼女は、耳飾りを傷つけられたくないと思ってしまった。
「2号って、その耳飾りいつからつけてるの?」
「ちっちゃい頃に、家族に。」
「2号の家庭環境って、良かった?」
「うん。どれも…いい思い出ばっかりで、…って、ほとんど覚えてなんていないけど。」
2才の時の記憶なんて全然覚えちゃいない。けど、楽しかったことだけは覚えてる。どれも、傷つけられたくない、傷をついちゃいけないモノ。
でも、昔のことは、あんまり…思い出したくない。幸せが怖いから、思い出したくない。
最初っから幸せなんて知らなければ、今の状況が普通でいられたなら、どんなに幸せだろうか。
「幸せさえ知らなければ早々に壊れることができたのかな…。」
「…何言ってんのー?それは無理でしょー。」
「どうして?」
「3号見たらわかるでしょ。…家庭環境が悪くとも、どこかで幸せを見つけてしまう。どこかで…、誰かの暖かみを知っちゃう…から、知らないことなんて、無理だと思う。」
何となく、その話を聞いて思わずため息が出た。どうやっても救われないのだろうと考えると自然と、ため息が口からこぼれざるおえなかった。
[3918年6月4日9時00分/2号]
結局、あれから3号とは一言も喋らぬまま、危険任務へと私は出向いた。小型ヘリの中で、ただピリついた空気が肌を染み渡る感覚。
敵にいつ撃ち落とされるかわからない。シールドがあるものの、どんな技術を敵が有しているかわからない。こんな作戦で自分含め十七名が死ぬ。
けれど、成功したら敵は戦力を失う。核爆弾も、私たちが撤退した後に撃つそうだ。核爆弾を阻止する装置は他の班が、私たちは管理システムのデータを盗んで、敵を沢山殺して抵抗力を奪う。
「16号〜、なんで俺たちまでこんな任務なんかにぃー。死にたくないのに。」
「僕たちの核反応が弱まったから任務に派遣されたのでしょう。この任務が終われば、僕たちは後方支援に回され、無事退役ですよ。」
「さぁ、無事退役なんてできるか?」
「まぁまぁ、そんなピリピリせずに。まぁ、そんなピリピリしてる6号も可愛いですけどね〜。」
この腐男子はやかましい。8号はあからさまに不安がってるし、16号も冷静なフリして凄く焦ってる。6号はピリピリひてるし、このゲイ…、なのか腐男子なのかわからない37号と、ずっと黙ってる1号。
空気が地獄だ。なんでこの五人をこの密閉空間に放り込んだんだよファースト!!まともな連携できるの8号と16号だけじゃん。
6号という一匹狼と1号という何考えてるかわかんない奴。めっっちゃこの空気苦手…!!どうしよう。
「ねぇねぇ2号。8号と16号ってあの関係良くないですか?見ているだけで楽しいですよねぇ…。」
「…な、なに……急に。」
「2号も同じ世界に引き込もうかと思いまして。あれはですね、8号って意外と下ネタとかよく理解できてないタイプの攻めだと思うんですよ。16号は意外と気弱だから絶対受けですよね〜。」
「…なんかわかる。」
なんだこのベタな腐男子は。どうしてこいつは受け攻め論争を始めているのだろう。私は一体何を聞かされているの?この人任務前なのに受け攻め論争し始めちゃったよ。どうすればいいの私。
任務前に呑気すぎない?絶対この人と連携できない。ていうか、なんか私腐女子だと思われてない?!別にそういう価値観は否定できないけど!
「2号はなんか受けだなーって思う人いますか?」
「…さ、……3号…とか……?」
「そんな恥ずかしがらなくていいんですよ〜。すっごく分かります。3号は総───」
「その話やめろ!!」
「あー、ごめんごめーん。」
6号が怒ってる。やっぱり、任務前にこんな話されたら怒りますよねぇ…。当たり前だ…うん。
急に静まり返ったヘリ内でただ悪い妄想ばかりしてしまう。けれど、やっぱり37号は平気な顔をしている。むしろそれに恐怖する感じる。
[通信電波受信]
[承諾]
『2号、そろそろ到着するから用意しといて。多分これから迎撃されるはず。武器用意しといて。』
「ちょ!!5号!!どゆこと?!」
『さっさと軍事基地に着地しろってことだ!…さっさと任務終わらせて、…さっさと帰ってきて。』
「…了解。」
[通信終了]
「みんな、そろそろ着くけど迎撃されるかもしれないから早く準備して。」
ヘリ内がザワついた。窓から見つめると、軍事施設と他の班のヘリが飛行していた。けれど急にグラグラと機内が揺れ始めた。
揺れた衝撃で思いっきり手すりに頭をぶつけてしまう。ヘリが落下していく感覚と誰かに抱えられ空気が過ぎる感覚がした。
どうやら6号が2号を抱え全員でヘリを飛び込んだらしい。落下したヘリは爆破した。これまでが想定通りであり、2班が周りの軍事基地をしらみ潰しに壊していってる。
「6号、ありがと。」
「んな事より、第一ゲートを突破だろ。」
「そうだな!!んじゃ、ゲート壊すか!!」
「なんでそんな大胆な行動を取るのですか!!」
16号が怒ってる。8号は相変わらず脳筋すぎて話にならない。作戦に書かれてた通りだと確か、ゲートは三つあったはず。
「本部から待機命令が出てる。送電設備を破壊、そのあとしばらく備蓄された電気で稼働を再開するから短時間で侵入しろ、と。」
「了解で〜す。管理室は何処にあるんですかね〜。」
「なんで管理室なんだ?」
「8号ちゃんと作戦資料読みました?管理室のシステム掌握出来ればだいぶデータを盗めますし、仲間の支援だってできます。ちゃんと作戦資料読みなさいこのバカチンが!!」
「わっ…わかってる!!忘れてただけだし!!」
なぜこんな作戦前にこの人ら呑気に喧嘩してられるんだろ。なんて、待機していたら第一ゲートが停止していた。まぁ、ゲートが停止しても開くわけではない。またまた大胆な攻撃だけれど。
「わっ!!なんだこれ!!揺れるっ!!」
「地震だ!!騒ぐなバカ!!!」
地面が大きく揺れ始める。作戦では人工地震を起こすといい、地震のせいで地面まで割れ始める。こんなに大きな地震なんて初めてだ。
ここが海岸沿いならかなり危険だった。けれど、大きな地震のせいでゲートが壊れ始めている。そもそも地震が少ない地域は耐震性も脆いのだろう。それに、本当に送電設備も破壊されているから敵は不利になっているはずだ。
「すげぇぇー!!壊れてる壊れてる!!」
「叫ぶなバカ!!」
また8号が6号にキレられている。地震は収まるが余震があるからはまだ油断できない。まさか人口で地震を起こせるなんて、どうやってるのか気になる。
壊れたゲートから何とか入る。1号はやっぱりさっきから黙っている。相変わらず班のキャラが濃すぎて喧嘩やらなんやらしてて困る。
さっさと第三ゲートまで走る。通りがかった異星人もさっさと殺せるほどに弱い個体が多かった。第三ゲートを突破した時、女性に切りかかった時。剣で防がれた。思わぬことに慌てて後ろに下がる。
「其方、軍のものではないな。」
その女性は、その小さな剣を私に向ける。
[3918年6月4日8時53分/3号]
「さ、3号?今更だけど、ファースト様に許可とったのよね?」
「なにが?」
「い、いやいや?なにが?じゃないわ…。この任務について行く時に、ファーストに許可とったのよねって聞いてるのよ…。」
「とってないけど。」
危険任務に向かっているヘリに乗っていた。86号完全にドン引いている。なんかわからんけど、勝手に任務に向かうヘリにどさくさに紛れて乗った。
いや、乗ってしまった。…乗ってしまっただけだ。うんそういう事にしておこう…。決して2号が心配とかそういう訳では無い。失敗されたら困る。
「こ、この件バレたら怒られるの僕たちなんだよ…。」
「120号君!男ならもっとシャキッとしたまえ!!」
「ひっ…ひぇぇぇっ!!すみませんぅぅう!!」
なんだこの中にいるメンバー。この中で18歳なの本当は86号だけなんじゃないかってくらい幼稚なやつが多すぎる…。86号も困ってるし。
55号はなんとなく、今までの経験上でしか言えないただの直感だけど…ヤバいやつ感が凄い。66号はこいつはただの人間不信の陰キャだし。
111号は任務前に爆睡するくらい怠惰だし、120号気弱だし。さっきから55号にずっとペコペコ謝ってるくらい情けない。こんなのが年上と思いたくない。
「3号さんやめて?!僕をゴミみたいな目で見るのやめて!!?」
「……臆病者。」
「ヒドい!!」
「ふっ…二人とも喧嘩とはみっともないね。いいんだよ、私のかっこよさを見習ってくれても…!!」
ダメだこいつ。55号のやばさがわかった…、ただのナルシストがこいつ…。こいつら単純にガキなんだ。…だから全く統制力がないんだ…。
むしろ、ここで任務の話せずにずっとこいつらジャンケンとかトランプで遊んでたし。完全に旅行気分だ…。なんなんこいつら?
「66号顔色悪いけど大丈夫かしら?」
「……大丈夫です…。」
いやなんて?声きっこえな?!声量無さすぎだろ?!今までどうやってコミュニケーション取ってきたんだよ?!
「そう、なら良かったわ。」
いやなんで86号は聞こえてんだろ怖いわ!!何この班…、86号以外遊んでたり寝てたり…。86号がまともに見えてくる。なんでだか…。
「ふふっ…今回は何回死ねるのかしら…。」
「……乗るヘリ間違えた。」
コメント
1件
めっちゃ重くて切ない回だった…😭💔 2号が危険任務に向かう直前の、3号の必死さと無力さが胸に刺さったよ…「頑張って生きるから」って泣きながら止める2号と、離れていく3号の距離感が切なすぎる。 お墓のシーンも淡々としてるけど、冷たい照明の下に並ぶ名前の一つ一つにちゃんと人生があったんだなって思うと、もう…。 ラスト、2号が女性に剣を止められるシーンでめっちゃ続き気になる!!次回どうなるの!?早く読みたいよ〜😭✨