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大学二年生・男子(仮名:Kさん)
高校時代から仲が良かった友達が、最近SNSで自分抜きの遊びの写真ばかり上げています。
別にその友達を責めたいわけじゃないし、予定が合わないのもわかってます。
でも、写真を見るたびに置いていかれたみたいで、なんか胸がざわざわします。
「俺、あの頃より価値のない存在になったのかな」って、変に考えてしまって……。
蓮司
「“価値のない存在”って……SNSの写真からそこまで飛ぶの、なかなかのジャンプ力だね」
「それ、ただ“タイミング合わなかった”とか、“その日たまたま”って可能性、全然あるからね」
遥
「……でも、そういうのって理屈じゃないんだよ」
「オレも、誘われなかったときの写真、見たことある。胸がドンって沈むやつ」
日下部
「わかる。
人って“自分がいない時間”を見せられると、
そこに自分が入る余地がないように感じるんだよな」
蓮司
「そうそう。しかもSNSって“楽しい瞬間だけ”切り取るから、余計にね」
「でもさ、それを“自分の価値”に直結させるのは、やっぱり危ない」
遥
「……あー、でも俺、その気持ち捨てられなかったな」
「だから、ちょっと距離置いたことある。その友達からじゃなくて、SNSから」
日下部
「いい手だと思う。
見なきゃ“自分抜きの楽しそう”を、いちいち食らわなくて済むから」
蓮司
「あと、“誘われなかった”って事実より、“誘われたこと”のほうをカウントするのもアリだよ」
「ほら、数字の分母変えるだけで、だいぶ景色って変わるから」
遥
「……でもさ、それでも寂しいのは、ちゃんと本物なんだよな」
「そこを“気のせい”にしなくていいと思う」
日下部
「うん。その寂しさがあるから、次に誰かと会えたとき、ちゃんと嬉しいって思えるんだと思う」
🗝三人からのことば
蓮司:
「SNSの写真は“人生のハイライト編集版”。
それを自分の全価値の物差しにしないほうがいい」
日下部:
「寂しさは悪じゃない。
その感情があるぶん、会えたときの喜びも本物になる」
遥:
「見なきゃ楽になることもある。
でも、寂しいのは消さなくていい。……オレもそうだったから」