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皆さんこんにちは!芽花林檎です!!
期間が空いてしまい申し訳ありませんでした。
今回も続きに参りたいと思います!!
それでは、どうぞ、ご覧ください!!
(更新は不定期とさせていただいております。ごめんなさい。時間があれば出させていただきます。いつも読んでくださっている皆さん、お付き合いくださりありがとうございます!!)
あれから。
暖樹(はるき)と、彼女は少しずつ、会うようになった。
いつもの、変わらない、市場で。
少しずつ、本当に少しずつ、話すようになった。
そして。
彼女の、表情も、次第に。
気のせいなのかもしれない。
勘違いなのかもしれない。
だけれど。
初めてであった時と比べて。
少し、和らいでいるような気がした。
何回目だろうか。
彼女に出会い、彼女に話しかけたのは。
市場で。
変わらない、あの市場で。
季節だけが、少しずつ変わる、あの市場で。
そんなある日。
春。
桜。
穏やかな陽光。
そんな中で。
暖樹は、昼頃に、市場へ向かった。
お昼ご飯を買いに行くため。
また父と母は出張らしい。
本当に大変だな。
そんな風に思いながら、暖樹は市場へ向かった。
すると。
また。
あの、女の子が。
彼女が。
市場に居た。
また、雑貨屋の前で。
硝子の装飾に映った、空を見つめている。
ずっと。
ただ、ずっと。
その空を見つめている。
水色。
アクアマリンみたいに、輝いている。
そして、また、今日も、暖樹は彼女に話しかけた。
「見ているんですか、それ」
すると、彼女は暖樹に気が付き、
「うん」
と短く答えた。
その目には、以前よりも温かい光が灯っていた。
「好きなの?」
再び暖気が訊く。
「うん」
また短く答えた。
沈黙。
そして。
彼女は、こう続けた。
「見たこと、なかったから」
沈黙。
世界が、止まって見える。
え。
見たこと、がない?
何でだろう。
どういうことだろう。
だって、普通に生活し手入れば、
昼の空なんていくらでも見ることがあるだろう。
見たことが、ないなんて。
どいうことだろう。
ますます、不思議に思った。
彼女、の見ている世界が、本当に気になる。
何を、この人は見ているんだろうか。
興味が、湧いてきた。
「綺麗」
ただ、彼女はそう言った。
綺麗、か。
「そうですね」
暖樹もそう答えた。
春がやってきたからだろうか。
温かい。
小鳥のさえずりが聞こえる。
ただ、穏やかな、春の日だ。
そこへ。
独りの子供が。
暖樹たちに気が付いて、やってきた。
誰だろう。
でも、暖樹は、その子が近づいてきた瞬間、だれだかわかった。
あ、あの子だ。
あの日の。
暖樹が、彼女を始めてみた、あの日の。
蝋燭を彼女から受け取った、あの子供。
その子供が、寄ってきて。
「お姉ちゃん!」
突然、そう言いだした。
すると。
気のせいだったのかもしれないが。
彼女の、顔が少しだけ固まった気がした。
「これ!」
小さな袋を、子供は差し出した。
「この前のお礼!」
彼女は困惑しているように見えた。
そして。
「ありがとう」
子供が、満面の笑顔でそういった。
輝いていた。
でも。
彼女は。
固まっていた。
というよりむしろ。
戸惑っているように見えた。
そして。
子供は、そのまま走り去ってしまった。
彼女は、ただ、茫然と、その背中を見つめていた。
どうしたのだろう。
喜び一つ見せずに。
ただ、表情が消えてしまったかのような、その顔で。
ただ、立ち尽くしていた。
暖樹は不思議に思った。
どうしたのだろう。
どうして、何も言わず、ただあの子供を、見つめていたのだろうか。
手に、子供がくれた、小さな袋を提げたまま。
陽がきれいに輝く、水色の、春の空の下で。
今回もお読みいただきありがとうございました!
また、次回お会いしましょう!!
2026/08/26 芽花林檎
コメント
2件
ありがとうございます!
春の陽射しと水色の空がとても綺麗な回でしたね。「見たこと、なかったから」という彼女の言葉がぐっときました。昼の空を知らないって、どんな世界に生きてきたんだろう……。子供からのお礼に戸惑う様子も気になります。暖樹くんの優しい距離感が、じわじわと彼女の殻を溶かしている感じがして、この先の対話が楽しみです。
設楽理沙
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耀聖(ようせい)
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