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ガルーダ・インドネシア航空のビジネスクラス。 「……先輩、急にインドネシアなんて。おばあさまの故郷だったんですね」 「ああ。小さい頃、ばあちゃんが作ってくれた『ナシゴレン』の味が忘れられなくてな。本場の匂いを、お前にも嗅がせたかった」 機内食で出されたサテ(串焼き)のピーナッツソースの香りが、一気に旅情をかき立てます。
空港に降り立つと、肌にまとわりつくような熱気と、スパイスの混じった独特の空気。 先輩は手慣れた様子でベチャ(三輪自転車)を拾い、活気あふれるマリオボロ通りへ。
食: ジャワのソウルフード、『グドゥッ(Gudeg)』。若いジャックフルーツをココナッツミルクとパームシュガーで煮込んだ、甘くて濃厚な煮込み料理。
シーン: 「……甘い。けど、後からスパイスが追いかけてくる」 「だろ? これがジャワの、家庭の味だ。……ほら、鶏肉も食え」 先輩が手で鶏肉をほぐし、私の口に運んでくれる。照りつける太陽の下、汗をかきながら食べる現地の味は、日本で食べる何倍も刺激的だ。
世界遺産を望む、プライベートプール付きの最高級ヴィラにチェックイン。 夕食は、広大な庭園にセッティングされたキャンドルライト・ディナー。
食: 炭火で香ばしく焼かれた**『サテ・アヤム』と、スパイスの王様『ルンダン(牛煮込み)』**。
シーン: 「……先輩、おばあさまはどんな方だったんですか?」 「強くて、料理が上手くて……今の俺があるのは、あの人の『食え、食えば元気になる』っていう教えがあったからだな」 先輩が少しだけ遠い目をして、私の手を握る。 「……お前と一緒にここに来られて、ばあちゃんも喜んでると思う」
部屋に戻ると、大きな天蓋付きのベッドには、赤いバラの花びらでハートが描かれていた。 「……南国の演出は、少し派手すぎるな」 苦笑いする先輩。けれど、その瞳は夜のジャングルよりも深く、熱い。
「……暑いですね、インドネシア」 「ああ。……だから、全部脱げ。……お前の熱さ、俺が全部吸い取ってやる」
窓の外からはゲッコー(トカゲ)の鳴き声と、夜の森のざわめき。 湿り気を帯びた空気の中、重なり合う肌はすぐに汗ばみ、滑り、より密接に絡み合う。 スパイスの香りと、先輩の匂い。 異国の地での情事は、理性を溶かし、本能だけを剥き出しにさせていく。 「……せ、いじ、さん……っ」 「……名前で呼ぶな。……もっと、欲しくなるだろ」
翌朝。 テラスに運ばれてきたのは、目玉焼きが載った黄金色の**『ナシゴレン』**と、完熟のマンゴー。 「……これだ。ばあちゃんの味に近いな」 先輩が満足そうに頷く。
「……次は、バリ島まで足を伸ばすか? それとも、日本に戻って南から攻めるか」 「……どこへでも、ついていきます。先輩のルーツ、もっと知りたいです」
二人の美食旅は、ついに国境を越え、さらに深く、熱く加速していく。
る る あ ︵ ︵ 🌈🍑
かんすい