数日後
女の子は児童相談所を出ていった
そのまま児童養護施設に向かったようだった
あの子の体の傷はショックだったけれど
何日か経つと自然と考えなくなっていって
四回目の日曜日が来る頃には
思い出すこともなくなっていた
拓郎
美結
美結
拓郎
美結
拓郎
拓郎
いっちゃんが熱を出してしまい
たっくんが一人で会いに来てくれた
たっくんが来てくれたのは嬉しかった
でもいっちゃんがいないだけですごく寂しくて
美結
拓郎
拓郎
美結
たっくんはポケットからスマホを出して
いっちゃんに電話をかけてくれた
画面に出てきたいっちゃんの顔に
美結
嬉しくて跳び跳ねそうになった
郁美
熱で顔が赤くて咳も酷くて
それでも必死に笑顔を見せてくれる
それが嬉しくて
美結
拓郎
美結
郁美
美結
拓郎
郁美
郁美
美結
電話が切れて真っ暗になった画面
ぎゅっと抱き締めて離さなかった
たっくんが何度も頭を撫でてくれて
いっちゃんがいなくてすこし寂しかったけど
その分たっくんがたくさん話してくれて
最後にはちゃんと指切りをしてくれた
拓郎
美結
どんどん遠ざかっていくたっくんの車
またいつか
あの車に乗っておでかけしたい
そんな思いが膨らんでいく
拓郎
郁美
拓郎
郁美
拓郎
拓郎
郁美
たっくんはいっちゃんに
今日、私と話したことを報告
いっちゃんは横になりながらも
私のことをすごく気にしてくれていて
郁美
早く風邪を治そうと
大量の風邪薬を用意していた
拓郎
郁美
拓郎
拓郎
二人は指切りをして
拓郎
郁美
いっちゃんはそのまま眠りについた
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