重い瞼を開けたくない
ぬくぬくとした布団の中は天国だ
私
んーー
そうも言ってられないので背伸びをして起き上がる
夢を見ていた気がする
友達
おはー
私
おっはよー
今日はいつも通り友達と遊びに出かける
なんだか少し落ち着かない
友達
なあなあ聞いてくれよ
私
んー?
友達
変な夢見た!
私
どんなー?
友達
女の人となんか喋ってる夢!
私
あれ?俺もそんな夢見たかも…
友達
マジ!?
友達
凄い偶然だなー!
何か大切なことを忘れている気がする
財布は持ったし携帯も持った
何を忘れたんだろう
気のせいだろうか
友達
…………
友達
…………………おい
友達
おい!!
急に呼ばれたのでビクリとした
「驚かすなよ!」と言ってやりたかったが
それどころでは無さそうだ
何事かと友達の方を見やると
顔色が悪く今にも倒れそうだ
呼吸も荒いし異常なほど汗をかいている
私
どうした!?何があった!?
友達
あれ……
震える指が示す先には電気屋があった
電気屋がどうかしたのかと不思議に思ったが
一瞬にしてわかった
電気屋に置いてあるテレビだ
私
あ………
きっと今私は
顔色が悪く今にも倒れそうで
呼吸は荒くなり冷や汗をかいている
友達
なあ…どうするんだよ…
私
やるしかないだろ…
友達がどれだけのことを知っているのかはわからない
それでも同じ光景を見たのだろう
僕らはやらなくてはいけない
耳をすませなくてはいけない
私
はっ…早く行くぞ!
友達
わわわかった!
恐怖を堪えて
震える声を繋いで
罪を償わなくてはいけない
テレビに映るあなたの為に