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エヴァ

破れた革のソファーに足を組み

古いレコードの音楽の鳴り響く静かな廃墟

この世界は一度滅亡する寸前にあったんだ

ウイルスが流行り そのウイルスに感染したものは 自我を失い 人を喰らった暴力を奮ったりする

俺も犠牲者の一人だ

母親が感染した人から逃げるのに俺を庇い 行方がわからなくなってしまっている

その頃の俺は幼く 母の亡骸をちらちらと見えなくなるまで 除きつつも走って行った

そこで今の仲間に出会ったんだ

エヴァ

エース

増えてきたな

エマ

ん…んん…、増えた?また?

エース

嗚呼 窓からも見えるくらいだ

エース

エヴァ、行けそうか?

エヴァ

…はいはい、

 

ア゛…ヴァ゛ァ…

枯れた砂漠の様な廃街に 何処からか風が吹く

エヴァ は接眼レンズを覗き

エヴァ

───パンッ!…パンパンパンパン!!

連射した銃からは煙が出ている

エヴァ

こんなもんか…

すると背後から足音がした

尖ったヒールの先が錆びた屋根にコツコツと刺さる

アンナ

お疲れ様。

アンナ はエヴァ に缶ビールを渡すと

エヴァ

…どーも、って俺未成年だし

エヴァ

アンナも19だろ?

アンナ

イマドキ法だなんて気にしてらんないっしょ?

アンナは缶ビールに口を付けると隣に座り

枯葉がカラカラと風に乗り此方へ転がってきた

同時にアンナの長い髪の毛が靡く

アンナ

あたしだって生きたくて生きてる訳じゃない…

アンナ

死ぬなら泥酔したまんま幸せに、な?

エヴァ

そうかよ

エヴァ

…早く戻るぞ 風邪引くだろ

アンナ

あはは、優しいね

アンナ

あたしはまだ此処に居るよ

アンナ

すぐ戻るからさ…っと

アンナは屋根から降り

アンナ

じゃ、風邪引くなよ?

エヴァ

…ん

エース

おお、帰ったか

エマ

んね〜、エヴァぁ…朝飯ない?

エヴァ

…あいよ

エヴァ

今作るからさ

アッシュ

俺が錆びた台所に顔を向けると

アッシュ

大変そうだねぇ

エヴァ

思ってるなら手伝えよ

アッシュ

いや遠慮しておくよ

アッシュ

僕がやったら黒い個体が出来るからね

エヴァ

嗚呼そうかよ

エヴァ

何もないならはやく座れよ

アッシュ

何もなしに話しかけたりしないさ

アッシュ

後で来て欲しいんだけど…

エマ

ねぇ〜、まだ〜?

カナ

お腹空いたよ〜

エヴァ

煩えよ

エヴァ

彼是言う前に手伝えよ 女子が料理出来なくて如何するんだよ

エース

まあエヴァの女子力に甘えている訳は行かないしな

エヴァ

おい誰が女子力だ

エース

俺も手伝おう!

エヴァ

…くれぐれも変なの入れんなよ

エース

分かっているさ

エマ

てかアンナは?

エヴァ

アンナなら外に居るぞ

エヴァ

心配しなくてもすぐに戻るらしい

アッシュ

アッシュ は扉のある場所へ歩き出し

俺は肩を掴み

アッシュ

…離してくれるかな

エヴァ

出来ねえよ

エヴァ

何処行くつもりだ

アッシュ

言わなくとも分かるだろう

エヴァ

発言しようとした頃にはもうアッシュは居なかった

エヴァ

…あー俺行ってくるわ

エヴァ

エー…リーダー。任せたぞ

エース

お、おう!リーダーに任せろ!

アンナ

アンナ

綺麗な空〜…

アンナ

死ぬなら今なのかな

アンナ

家族も彼氏も失って

アンナ

生きる理由なんてないよ…

アンナ

…あたし、なんで生き残ったんだろ

アンナ

皆にも迷惑ばっか掛けてさ

アンナ

きっと優しい奴らだし 今頃必死漕いて探してんだろうなあ

あたしがチラリと横を向くと微かにアッシュの影が見えた

アンナ

アンナ

悪いね、皆

アンナ

あたしは悪い子なんだ…

あたしは自分の額に銃口を向け

───トン

エヴァ

おい

振り向いたら居たのはエヴァだった

アンナ

アンナ

(今のあたしにな関係ない…)

アンナ は引鉄に指を掛け

エヴァ

エヴァ

迷惑じゃねえよ

アンナ

エヴァ

…全部聞いてた

エヴァ

悪いか?

アンナ

アンナ

盗み聞きとは最初とは変わったなあ

アンナ

入隊した頃はオドオドしてて…

エヴァ

話を逸らすな

アンナ

…アンタには敵わないな

アンナ

で、何?

エヴァ

エヴァ

生きてても、迷惑じゃない…

エヴァ

何ていうか…

エヴァ

俺らには…少なくとも俺にはアンナが必要…

エヴァ

あー無理だ綺麗事なんて!

エヴァ

取り敢えず俺が言いたいのは生きろ、それだけだ

アンナ

アンナ

あっそ

アンナ

悪いけど、あたしは意志を変えるつもりは───

エヴァは急に抱きついてきた

アンナ

…急に甘え出したな笑

アンナ

───ってちょっと!?

エヴァの顔を覗くと 泣いていた

アンナ

…なんで、なんで…?

エヴァ

…るせえ

エヴァ

……

エヴァ

死なないで……

嗚呼、そうかそういえばエヴァはまだ16の子供だったな

そしてアタシがエヴァと初めて会った“境遇者…”

アンナ

…ごめん

アンナ

アタシ…

アタシはアンタの為に…

アッシュ

アンナ!

アンナ

!?

アンナ

アッシュ…

アッシュ

…っ

アッシュ

やっぱり居たんだね…

アッシュ

本当に君は……

エヴァ

アンナ

…あんまり責めないでやってくれ

アンナ

アンタ等が何で言い合ったか知らないけど

アンナ

せめてアタシの前では仲良くして欲しいんだ

アッシュ

アッシュ

如何して?アンナにとってそれって…

アンナ

アタシが二人の事を好きだからだよ

アッシュ

っ…!?

アンナ

あ、ふ、二人の絡みの事な!?

アッシュ

…ふふ

アッシュ

分かっているよ

アッシュ

逆何を考えたんだい?

アンナ

な…

アッシュ

エヴァの前だよ?

アンナ

うぐぐ…

アッシュ

…さ、帰ろうか

アッシュ

皆が待ってるよ。

アッシュ

アンナ───

???

アンナ───

アンナ

───あれ、エヴァは?

エヴァ

先に帰ったんじゃないのかい?

アンナ

そっか

アンナ

───さ、そろそろ帰ろうか…

アンナ

ん!?

アッシュ

っ…

アッシュ

ごめん

アッシュ

駄目だった?

アンナ

…二人して甘えくるねえ

アンナ

エヴァはまだ16歳だから可愛いけどさあ〜…

アッシュ

う…

アンナ

ごめんごめん笑

アンナ

帰ったら、する?

アッシュ

アンナ様がお望みなら…

アンナ

ふふ、なにそれ

アンナ

さ、行くよ

アッシュ

そうだね

おまけ

エマ

もーなんで急にどっか行くのさ

カナ

ほんと!心配したんだよ!

エース

まあ無事で良かったじゃないか

カナ

…グウゥ

カナ

はっ!

エマ

さ、食べよっか

エヴァ

ん?料理作ったのか?

エース

エヴァの席にも置いたんだが…?

エヴァ

え、まさかのこの石!?

アンナ

好き嫌いは良くないぞ

アッシュ

そうだよ、エヴァくんは成長期なんだから

アッシュ

何時までも160cmじゃあ、エマやカナに抜かれてしまうよ?

エヴァ

〜〜〜っ

エヴァ

わーった食べればいいんだろ!?食べれば!!

その後皆食中毒になりました

LostWorld Memoria -失われた世界で僕達は。-

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