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陸、ありがとう…
松崎陸
松崎陸
初めて会った時
イルの髪は長くてキレイだった
だが目の前のイルの髪は長さも疎らで
全身はずぶ濡れで
ガタガタと震えているようにも見えた
浜松イル
浜松イル
イルは必死に涙を拭うが
溢れる涙は止まらずにイルの頬を伝って流れていく
浜松イル
松崎陸
浜松イル
松崎陸
松崎陸
浜松イル
浜松イル
そこで陸は
イルが上履きのままであることに気づいた
松崎陸
浜松イル
浜松イル
再び溢れた大粒の涙が
止まることなくイルの頬を伝う
陸はイルの髪を少し触ると
松崎陸
浜松イル
松崎陸
階段を登り
改札の隣にあるコンビニへ
イルの姿に店員は驚いていたが
陸は淡々と買い物を済ませ
そのまま改札を抜けると
多目的トイレに入った
浜松イル
陸は設置されている折り畳み式のベッドを引き出すと
松崎陸
イルをそこに誘導し
イルは戸惑いながらもそれに従う
陸はコンビニの袋から買ってきたハサミを取り出しだ
浜松イル
松崎陸
浜松イル
陸は鞄の中からタオルを出すとイルの肩にかけ
慣れた手つきで毛先にどんどんハサミを入れていく
イルは緊張で固まっていたが
時々香る陸の整髪料の匂いに少しドキドキしていた
しばらくするとハサミの動きは止まり
松崎陸
そう言うと
イルを鏡の前へと誘導した
浜松イル
さっきまで疎らだったイルの髪が
キレイに切り揃えられていた
しかもそれは
素人とは思えない仕上がりで
浜松イル
イルの目からまた涙が溢れる
松崎陸
浜松イル
浜松イル
陸はイルの髪の毛を回収すると
コンビニの袋に入れてゴミ箱に捨てた