涙をしばらく流していると、誰かが走って駆け寄って来るのが分かった。
あやめ
大島先生
走り寄ってきたのは大島先生だった。
あやめ
おはぐろさん
私の後ろで先ほど聞いた"おはぐろさん"の声が聴こえた。
大島先生
あやめ
おはぐろさん
また後ろから聴こえてくる。
大島先生
あやめ
おはぐろさん
あやめ
"おはぐろさん"の言葉が気になって私の口からそんな言葉が出てしまった。
大島先生
あやめ
大島先生
私は彼女に言われて、後ろを振り向いた。彼女の言う通り、誰もいなかった。
私の手に付いた黒い液体。
目の前に倒れ込む美音。
そしてそれを支える彼女の母親の大島先生。
後ろから聞こえてきた"おはぐろさん"の言葉。
これらすべてが一つの結論ににまとめられて、"おはぐろさん"の正体が誰か把握せざることになった。
そう、"おはぐろさん"は私だったんだ。
信じることはもちろん出来ない。
おはぐろさん
あやめ
大島先生
真希
大島先生
ちょうど大島先生が黒いジャケットの右ポケットに隠し持っていた市販のハサミが私に向けられる瞬間だった。
真希
真希は何も考えなしに私たち二人に近寄ってくる。
しかし彼女は美音の姿を見て足を止めた。
大島先生
真希
私は答えられなかった。
答える権利が与えられなかったと言った方が正しいかもしれない。
大島先生
真希
大島先生
あやめ
真希
おはぐろさん
あやめ
私は急に激しい頭痛に襲われるのだった。まるでハンマーか何かで叩かれたかのように。
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