バチィン!!
早乙女 瑠花
地下の拷問部屋。 敵に捕まった瑠花は拷問されていた。
信者(拷問)
信者(拷問)
信者(拷問)
早乙女 瑠花
女を中心に、信者たちに囲まれて宙吊りにされた瑠花はそっぽ向いた。
信者(拷問)
バチィン! バチィン!
バチィン! バチィン!
早乙女 瑠花
女は容赦なく鞭を打ち続けた。 ここに拘束されてからどれくらい経ったのだろうか、瑠花の身体はもう血塗れだった。
信者(拷問)
早乙女 瑠花
信者(拷問)
女は瑠花の全身を見て言った。
確かに瑠花の現状はもう危ういところだ。何度も同じ箇所ばかり連打されて激痛が酷い。さらに長い時間宙吊りにされたせいで肩が外れそうな上、痙攣がしてきた。このままでは100%何もできずに殺されるということを、 瑠花は確信していた。
しかし……
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
瑠花は口が裂けても、仲間や組織について話すことは絶対にしないと誓っていた。こんな途方に暮れた連続殺人鬼を拾ってくれた仲間、受け入れてくれた組織。それらは彼女にとっては絶対に失いたくないものであった。
いつしか、組(家族)を失った時のような 同じ目に遭わぬようにと……
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
「雑〜魚っ!!」
信者(拷問)
信者(拷問)
女がそう言って背を向けると、周囲の信者達に顎で合図をした。
ジャラァ!
ドサッ!
すると宙吊りにしていた鎖が緩んだ。 重力に従うように瑠花は床に叩きつけられた。そして女と入れ替わるように、数人の信者たちが瑠花を取り囲んだ。
ドカッ!ドカッ! ドカッ!ドカッ!
早乙女 瑠花
そして瑠花を集団リンチし始めた。
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
ドカッ!ドカッ! ドカッ!ドカッ!
信者(拷問)
女は瑠花を見下してそう言った。
信者(拷問)
信者(拷問)
早乙女 瑠花
鞭打ちの刑に加え、追い打ちをくらうかの如くに殴られ蹴られまくった瑠花は、やっと地に足が着いたというのに、立ち上がることすらできなかった。
早乙女 瑠花
ドガァッ!!
早乙女 瑠花
瑠花の言葉に腹が立った女は、怒りを込めて思いっきり瑠花の頬を蹴った。
信者(拷問)
瑠花の髪を握って顔を上げさせて言った。先程の蹴りで彼女の紫のバンダナは取れ、髪もボサボサになった。
〜コミュニティスペース〜
ここで一旦、前回桃音が大勢の敵を撃ち殺していた時間帯に戻そう。
その頃、コミュニティスペースを飛び出そうとした康一は背後から左肩をナイフで刺され足止めをされ、仕方なくそのナイフを武器にした信者の男と一騎打ちしていた。
核山 康一
信者(ナイフ)
キィン!キィン! キィン!キィン!
刃がぶつかり合う音が連打して鳴る。 男のナイフは少し長めで、短剣と言った方が正しいくらいの武器だ。
信者(ナイフ)
信者(ナイフ)
核山 康一
ヒュン!
男は懐から康一の肩に刺さったのと同じナイフを取り出し、こちらへ投げた。康一はそれを察知し、投げ出される前に後ずさりして避けた。
核山 康一
核山 康一
※『不死夜と同じタイプ』※
いつぞやの (廃)地下闇病院にて……
ヒュン!
グサササササッ!!
核山 康一
影城 不死夜
核山 康一
※彼が投げているのは医療用のメスです
核山 康一
現在に戻る。
信者(ナイフ)
男は顎に手を当てて言った。
信者(ナイフ)
核山 康一
信者(ナイフ)
核山 康一
核山 康一
すかさずつっこむ康一。 間違ってはいないので否定はできない。
核山 康一
核山 康一
康一はサバイバルナイフを握りしめた。彼の左肩には投げナイフが刺されていた。しかもあと半分くらいで貫通するほど深く刺さっていた。そのため、康一は左腕は左腕をぷらんとぶら下げた状態で右手のみで交戦していたのだ。
核山 康一
核山 康一
ドクン…ドクン…
信者(ナイフ)
信者(ナイフ)
核山 康一
男の問いに動揺した。実際のところ、康一はどこか焦りを感じていた。
今宵、誰かが死ぬのではないかと。
信者(ナイフ)
核山 康一
男を睨みつけて尋ねた。
信者(ナイフ)
核山 康一
信者(ナイフ)
核山 康一
康一は頭に血が登った。サバイバルナイフを握り直して構えた。
信者(ナイフ)
信者(ナイフ)
ヒュン!ヒュン!
すると突然、男は大量の投げナイフをこちらに投げてきた。
ザシュ!ザシュ!
核山 康一
康一は何とか避けてみたものの、全ては避けきれず、腕や頬を掠り、太ももを深く切られた。
信者(ナイフ)
核山 康一
核山 康一
すると気が付くと男が至近距離にいた。すぐに体勢を立て直そうとする。 が………
グラッ
核山 康一
太ももの傷の影響で脚に力が入りきらず、バランスを崩してしまった。
核山 康一
バコォ!
そして康一の顔面を思いっきり蹴った。そして、右手に握っていたサバイバルナイフが手から離れた。この時、付けていたゴーグルもズレた。
核山 康一
信者(ナイフ)
男は倒れている康一にナイフを突きつけてそう言った。
核山 康一
核山 康一
核山 康一
爆弾や機関銃を使ってはいけない、この状況をどう切り抜けるか考え出す康一。
信者(ナイフ)
信者(ナイフ)
男が康一を見下して言った。
核山 康一
信者(ナイフ)
信者(ナイフ)
お前のどこが慈悲深いんだと思った。
核山 康一
核山 康一
信者(ナイフ)
核山 康一
信者(ナイフ)
核山 康一
信者(ナイフ)
男は気に食わなさそうに答えた。
核山 康一
核山 康一
カラン!
ピカァッ!!!
信者(ナイフ)
康一は次の瞬間、懐に入れていた閃光弾を放った。男は強い光による痛みで、武器を手放して目を抑えた。
信者(ナイフ)
グサッ!!
信者(ナイフ)
そして康一は目を瞑ったまま、自分の左肩に刺さっていたナイフを引き抜き、男の心臓を刺した。
しばらくすると、閃光弾の光が消え、先程の景色に戻った。
核山 康一
康一はゆっくりと目を開けた。 そこには心臓にナイフが刺さった男の死体があった。
核山 康一
康一は顔を歪ませて左肩の傷口を押さえた。刺さったナイフを抜いたせいで、血がドクドクと流れ初めてきたのだ。
核山 康一
核山 康一
康一は慌てて”今度こそ”コミュニティスペースを飛び出した。
〜地下 拷問部屋〜
ドンッ
瑠花は断頭台に押し付けられた。
早乙女 瑠花
信者(拷問)
女はスマホで動画を撮影しながら言った。どうやら瑠花の処刑を撮るようだ。
なんて悪趣味でタチの悪い奴なんだ。
信者(拷問)
信者(拷問)
すると瑠花のすぐ傍へ斧を引きずった男が立った。その大きな斧が目に入って身の毛がよだった。
早乙女 瑠花
ヤバい…!死ぬ…!殺される…!
瑠花の心臓がますます高鳴る。 呼吸もだんだん荒くなってきた。 嫌だ!こんな形で死ぬのは! アタシはまだ…まだ…!
早乙女 瑠花
信者(男)
信者(拷問)
女が言うと、信者の男は斧を瑠花の首にあてた。刃で首筋がヒヤッとした。
早乙女 瑠花
信者(男)
信者の男は斧を振りかざした。
ダァン!!
すると突然、拷問部屋のドアが乱暴に開かれた。人影が飛び出た。
ドガガガッ!!
振り下ろした斧は瑠花の首に当たる前に機関銃の乱射によって男の手から離れ、瑠花の目の前ギリギリに刺さった。
早乙女 瑠花
信者(男)
瑠花の首を切り落とそうとした男の腕は弾丸をくらって血まみれになった。
信者(拷問)
ここにいる皆がはドアの方を見た。廊下で見張っていた信者の死体を足元に、機関銃をこちらに向けていたのは……
核山 康一
核山 康一
機関銃を手にした康一が立っていた。
早乙女 瑠花
信者(拷問)
信者(男)
信者(男)
早乙女 瑠花
女が険しい顔つきで言うと、 他の信者たちがザワついた。
信者(男)
ドガガガガガッ!!
殺られたのか…!?と信者の1人がそう言いきる前に、康一は問答無用で再び機関銃を乱射し、瑠花を取り囲む信者たちを撃ち殺した。
カラン カラン…
最後の薬莢が地面に落ちた音がなった後、拷問部屋はシーンと静まった。辺りは信者たちの血に塗れた死体が転がっており、地面は真っ赤に染まっており、鉄の匂いが部屋中を漂っていた。
早乙女 瑠花
核山 康一
康一は瑠花を起こし上げながら真剣な表情で言った。
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
核山 康一
瑠花は命拾いした安心感と同時に、今現在好きな人が自分を抱えて起こしているこの状況に心臓がバクバクしていた。
核山 康一
早乙女 瑠花
動揺して姿勢を立て直そうとすると、傷が痛んで歯を食いしばった。
早乙女 瑠花
瑠花は康一が肩を刺されて片腕がぶらりと垂れ下げていることに気づいた。
核山 康一
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
核山 康一
早乙女 瑠花
立ち上がろうと四つん這いになった瑠花を康一は止めて言った。実際何度も鞭打ちをくらったので傷の数は多いが、康一に至ってはあと数cmで貫通する程の深さだ。彼の太ももの傷も深めで、ここまで来るのに少し困難した。
早乙女 瑠花
核山 康一
早乙女 瑠花
瑠花は必死に訴えた。拷問にかけられてこんな状態になっても仲間を守りたい。瑠花にはその一心しかなかった。
核山 康一
核山 康一
核山 康一
核山 康一
康一の真剣な眼差しでそう言った。
ドキッ♡
早乙女 瑠花
やばいカッコよすぎる!///そんな真剣な目でさ、しかも「俺を呼べ」とか「絶対助ける」って!///女子がキュン死するセリフじゃーん!///
核山 康一
早乙女 瑠花
核山 康一
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
無理矢理切り替えるように、瑠花は康一に手足の拘束具を見せて言った。
核山 康一
核山 康一
康一は鎖で繋がれた瑠花の手の拘束具を彼女の腕を掴みながら鍵穴を探した。
早乙女 瑠花
早乙女 瑠花
割と深刻な状況なのに脳内でラブコメ展開が再生されている瑠花。なんとか正気を保とうとしています。
早乙女 瑠花
核山 康一
瑠花は気まずそうに言った。 少しやな予感がする康一。
早乙女 瑠花
瑠花は拷問に使う道具や拘束具が並べられた棚に指をさして言った。しかも最悪なことに棚と地面の隙間はとても狭い、物が入ったらこの世の終わりを感じるあのタイプだった。
核山 康一
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