浜松イル
浜松イル
浜松イル
突然の言葉に
陸はかなり動揺していた
今までずっと
陸は人との深い関わりを避けていた
大好きだった兄がいなくなり
孤独を感じるようになった陸は
家でも学校でも壁を作り
人を寄せつけないようにしていた
麻衣子がしつこく声をかけたのに答えなかったのも
心を許せる存在とは思えなかったから
麻衣子は本気で陸のことが好きなのだが
そんな自分の思いを優先しそれを一方的にぶつけてくる麻衣子に
陸は不信感を抱いてしまっていた
しかしイルにだけは
他の人とは違う何かを感じていた
自分と同じ自傷行為をしている少女
理由は違えど同じ痛みを知るイルの言葉に
陸の心は動かされていた
松崎陸
浜松イル
浜松イル
浜松イル
松崎陸
松崎陸
浜松イル
松崎陸
松崎陸
ずっと孤独を感じていた陸の心に
イルと言う一筋の光が差し込む
誰よりも優しくて
心がキレイな少女
陸はイルのことをそんな風に感じていた
松崎陸
松崎陸
浜松イル
松崎陸
松崎陸
浜松イル
イルは残ったお弁当を陸に差し出した
浜松イル
松崎陸
浜松イル
浜松イル
イルは川の水で箸を濯ぎ陸に手渡す
松崎陸
お弁当の残りを食べ終えた陸は
丁寧に包み直し鞄に戻した
松崎陸
浜松イル
松崎陸
松崎陸
松崎陸
浜松イル
交換して持っていた陸のカッターをポケットから出す
陸もズボンのポケットからイルのカッターを出した
これまで何度も
浜松イル
そう心で思い続けていたイル
それでもやめられず
辛いことがなくても日常的に自傷行為をしてしまっていた
しかし昨日カッターを交換してから
一度も傷をつけていなかった
松崎陸
そして陸もまた
一度も傷をつけていなかったのだ
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!