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優奈
優奈は目を覚ます。優奈の膝には真由が寝ている。
優奈
真由
真由は優奈に抱きつく。優奈は優しく真由を抱きしめ返す。
優奈が周りを見渡すと、学校は少し傾いた状態で止まっていた。人数は大幅に減っていた。
優奈は隣で壁にもたれて気を失っている武尊の肩を揺らし起こそうとする。
優奈
武尊
優奈
真由
武尊
真由
武尊
武尊が立ち上がり屋上を見渡すが蓮と小春の姿なかった。
優奈
武尊
真由
真由は両手で口を塞ぐ
武尊
「ポチャン…ポチャン」と水滴の落ちる音がする。水滴の音と共に蓮は目を覚ます。
蓮
蓮はスマホを取り出しライトを付けるそこは建物の瓦礫の下のようだった。
蓮
蓮が下を照らすとそこには小春がいた。
蓮
蓮が小春を見ると小春の右足に鉄筋が突き刺さっている。
右足からは出血し地面には血が広がっている。
蓮
蓮は自分の制服の上着を脱ぎ小春の右足の太ももを縛り止血を試みる。
蓮
蓮は気を失っている小春の隣に横になりスマホのニュースを開く。そこには地震の記事が多くあった。
蓮
その時、小春が目を覚ます。
小春
小春は右足の激痛に叫んでいた。
蓮は小春に寄り添い落ち着かせようとする。
蓮
蓮は苦しむ小春の手を握る
小春
蓮
小春
蓮は笑顔で頷く。するとまた揺れ始める。天井の瓦礫から多数の水滴が落ちる。
ゴゴゴゴッ…
小春
蓮
蓮は瓦礫に看板が混じっていることに気がつく。
蓮
蓮はスマホを使って武尊に電話出来ないか試みる。
武尊のスマホに着信が入る
武尊
蓮
武尊は急いで優奈と真由に伝える
武尊
優奈
真由
武尊
蓮
武尊
蓮
武尊
蓮
武尊
蓮
蓮との通話が切れる。
武尊
真由
武尊
優奈
武尊
真由
武尊
すると夕日が学校の屋上を照らす
真由
優奈
武尊
優奈
武尊は地面にうずくまり地面を叩く
武尊
やがてあたりは暗くなり夜になる。武尊は壁にもたれかかって夜空を見ていた。
武尊
優奈と真由は壁にもたれて会話をしていた。
優奈
真由
優奈
真由
優奈
その時、隣のクラスの先生が優奈たちの近くに来る
先生
優奈はラジオを受け取る
優奈
先生は頷き他の生徒の元に行く。優奈はラジオを付ける
ザッーザッー
プチ
ラジオ
真由
優奈
武尊もラジオの声に目をやる
ラジオ
優奈
真由
優奈は真由の言葉に真由の手を握る
優奈
真由
真由は夜空を見上げる
真由
蓮
蓮はスマホをつけ時刻を確認する。
蓮
蓮が小春を見ると小刻みに震えている。小春の顔色は悪く寒そうにしている
小春
蓮は自分の来ていたベストを脱ぎ彼女の上にかぶせる。
蓮
蓮は小春の右足を刺激しないように小春に抱きつく。自分の体温で小春を温めようと考えたのだ。
蓮
やがて一夜を抜け、朝日が学校の屋上を照らす。
優奈
真由
すると遠くから一艇のボートが近ずいてくる。
優奈はボートに書かれた英語を読む
優奈
真由
優奈の声に、屋上にいた生徒たちは歓喜の声を上げる
そして、ボートは屋上に近ずき停船する。すると1人の隊員が降りてくる。
海斗
優奈
優奈は海上保安官に声をかける。
海斗
優奈
海上保安官はポケットから地図を取り出す
海斗
優奈
海上保安官は地図を確認する。
海斗
優奈
優奈は真由と武尊に向き合う。
優奈
武尊
真由
ボートは明天英会話塾の瓦礫の近くにボートを止める。
海上保安官
海上保安官は電動ノコギリを駆使して瓦礫を除去してゆく。
カンッ!カンッ!
カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!
カンッ!カンッ!
海上保安官
海上保安官は音のする方に急ぐ、するとある空間に出る。そこには2人の男女がいた。蓮は鉄パイプを使って2回音を鳴らしその後5回、また2回音を鳴らし”252「生存者あり」”と伝えていた。
海上保安官
蓮
この時、蓮も低体温症に陥っていた。
海上保安官は小春の足を見る。
海上保安官
海上保安官は電動ノコギリで小春の右足に突き刺さっていた鉄筋の根元を切断する。そして包帯で鉄筋と右足を固定する。
海上保安官
海上保安官はまず小春を外に出しボートに乗っていた他の海上保安官によってボートに乗せられる。蓮も海上保安官によって無事に救助される。
海斗
優奈
真由
武尊
海斗
優奈と武尊、真由はボートに乗り込む。
先生
優奈
ボートは発進し、学校から離れてゆく。風が彼女の髪をなびかせる。すっかり水に沈んだ自分の住む街を見て3人は心が傷んでいた。
ボートはやがて避難所に到着する。3人は、避難所でボートから降りる。
海斗
優奈
海斗
優奈
優奈は海上保安官に向かって深々と頭を下げる。
海斗
優奈
3人は避難所の中に入る。避難所の中には大勢の人達がいた。
真由
修也
聞き覚えのある声に優奈は振り返る。そこには弟の修也が立っていた。修也は優奈の顔を見るやいなや抱きついてくる。
修也
優奈
修也は残念そうな顔をして優奈に必死に謝る
修也
修也はひざをついて号泣する。
優奈の顔には悲しみと絶望が合わさり言葉が出なかった
優奈
優奈もひざをつき号泣する。武尊と真由は優奈に寄り添い慰めていた。
優奈は修也に寄り添い修也に抱きつく
優奈
その言葉に修也は号泣する。
優奈は立ち上がる。
真由
武尊
優奈
彼女は涙を拭い目を閉じる。
心の中で優奈は唱える
お母さん…修也を守ってくれてありがとう…
天国で安らかに暮らしてね…お母さん…
優奈は心の中でそっと唱え目を開け武尊と真由を見る
優奈
優奈は2人に笑顔を作り感謝の言葉を伝えのであった。
しかし、彼女たちは思いもしなかっただろう…この地震は南海トラフのほんの序章にすぎないと…