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158 - 姑息な逃げ道

♥

180

2024年01月24日

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風が、よく刺さる冬の日

太陽と夢だけが私に優しかった

そんな、冬の日

太陽だけが暖かくて

夢だけが優しかった

もう、それでいい気すら出てきて

こうして今、屋上のフェンスと睨めっこをしている

授業を抜け出してまで、来る必要はあったのか

否、無い

なら、なぜここへ来たのか

……それは、もう満足して消えてしまいたくなったから

…でも、ずっと止まっている

外には授業を受けている同じクラスの人達がいて

私の精神をぶっ壊したやつもいて

ここで、もし飛び降りたら

どんなトラウマを植え付けられるのだろうか

そう考えて、興味が出て、止まってを繰り返している

十中八九、太陽と夢が止めている

まだ、あの温かさに縋っていたい

まだ、夢の優しさに甘えていたい

…でも、それを失いでもしたら

私は多分、もう一度何も無くなる

ぐるぐる、ぐるぐる

思考は回って止まらない

そして

無慈悲に鳴り響く、チャイム

しょうがない、鐘も鳴ったし今日は諦めて戻ろう

そう思い、扉を開けて帰ることにした

現実逃避、とでも言いたいの?

…そうだね

それは、正しい

でも

それは、私にとって逃げることだ

もう少し、傷を感じて

もう少し、太陽の温かさに縋るよ

そしてもう少し、夢の優しさに甘えるよ

…そしたら、しっかり罰を受けるから

今だけは、見逃して

現実を見ないと、あの人達は居ないんだよ

…そうじゃなかったら、とっくに現実なんて見てない

……なんてね

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