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奴隷チップ

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奴隷チップ

1 - 奴隷チップ 第1話

♥

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2020年03月13日

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麗華

ほら、大和

麗華

わかるでしょ?

美しい少女が

椅子にちょこんと座り、キレイに足を組んでいる。

麗華

舐めなさい

白い右足が、大和の前に差し出された。

大和

…………

大和はそれを黙って眺めている。

腕と足は縛られ、床に這いつくばる体勢だった。

大和

(こいつの名前は柊 麗華)

大和

(13歳)

大和

(俺を…奴隷として買った人間)

麗華

あらあら

麗華

随分、反抗的な目ね

麗華は、自分の首にかけられたペンダントに手をそえる。

大和

!?

反射的に大和は身構えた。

麗華

ふふふ。さぁ

麗華の足が、大和の口先まで近づいた。

麗華

奴隷は主人の言うことに従うものよ

数時間前

仲介屋ロイコ

奴隷は主人の言うことに従います

背の低い太った男が、ニヤけた顔で説明をしている。

仲介屋ロイコ

これが原則、大前提

麗華

何度も聞いたわ

仲介屋ロイコ

すいませんねぇ

仲介屋ロイコ

しかし説明をするのは我々、仲介屋の義務ですので

仲介屋ロイコ

辛抱してくださいな

大和

…………

大和はこの時点で、腕も手足も縛られていた。

大和

(広い屋敷だ…)

大和

(都心から少し離れた山奥に位置しているが)

大和

(部屋は数え切れないほどある)

仲介屋ロイコ

奴隷には『奴隷チップ』と呼ばれるものが埋め込まれています

仲介屋は大和を見る。

仲介屋ロイコ

奴隷チップには様々な種類がありまして、

仲介屋ロイコ

主人の命令に逆らったら頭が爆発するもの

仲介屋ロイコ

主人から離れたら眼球が飛び出るもの、など

仲介屋ロイコ

実に多種多様でございます…

ひひひ、と仲介屋は下品な笑い声をあげた。

仲介屋ロイコ

麗華様が購入されたのは、スイッチと連動するタイプですな

仲介屋は、麗華のペンダントを指差す。

蓋を開くと、中にはスイッチが収められていた。

麗華

だから知っているって

麗華

これを押したら電流が走るんでしょ?

仲介屋ロイコ

そうです、そうです

仲介屋ロイコ

奴隷チップの中では人道的なタイプですな

仲介屋ロイコ

麗華様は実にお優しい

麗華

もちろんよ

麗華がスイッチを押した。

ビリビリ

大和

うわぁあああああああ!!

麗華

私って、なんて優しいのかしら!

仲介屋ロイコ

ひっひっひ

麗華

あ、そうだ!

麗華

この奴隷の名前は?

仲介屋ロイコ

「大和」でございます

仲介屋ロイコ

身長は180センチ、体重は75キロの掘り出し物です

仲介屋ロイコ

ちなみに前職は──

麗華

けっこうよ

麗華

下がってちょうだい

仲介屋ロイコ

ではでは、失礼します

仲介屋は、麗華の家から出ていった。

麗華

よろしくね、大和

麗華

私のことは『麗華さん』って呼んで

大和

(そして俺の奴隷としての人生が始まった…)

麗華

さぁ、大和

麗華の右足は大和の目の前にある。

大和

………

ぺろ

 ぺろ

麗華

ふふふ、良い子ね

大和

(ここで死ぬわけにはいかない)

大和

(なんとしても生き延びてやる)

麗華

奴隷を買った時、まず最初にやることはシツケ

麗華

主人は誰なのか徹底的に教え込むの

麗華

大和は理解が早くて助かるわ!

おーい、麗華

リビングに、背の高い男が現れる。

麗華

あ、お父様!

なにか用だったかな?

私を呼んでいると聞いたんだが

麗華

地下室を使いたいの!ねえ、良いでしょ?お父様

もちろんだとも

麗華

ありがとう!

あら、随分と楽しそう

美しい女性が、リビングに入ってきた。

麗華

お母様!

麗華は母親に抱きついた。

麗華

今から大和と地下室に行ってくるの!

それは良かったわね!

大和

(くそ…)

大和

(まるで俺に見せつけているみたいに…)

麗華

あ、そうだ!

麗華

お母様、夕食も地下室で取って良い?

それはダメよ

夕食はみんなで食べなきゃ

麗華

そうね…わかったわ!

大和

(一見、よくある普通の家庭…)

大和

(だがこいつらは、奴隷の存在を前提に生活している…)

麗華

さぁ、大和。行きましょ?

麗華

とっても楽しいことをしてあげる

大和

(薄暗い部屋だ)

無機質なコンクリートで囲まれた部屋。

大和

(あいかわず俺は縄で全身を縛られ、)

大和

(椅子に座らされている)

麗華

まずはこれからよ

麗華が取り出したのは…

大和

(ペンチ…?)

麗華

これをね?

麗華は、勢いよくペンチを大和の口の中に入れた。

大和

!?

大和

うが…うがが!

麗華

あ、大丈夫!

麗華

舌を抜くなんてことはしないから!

大和

(な、なんだ!?)

大和

(なにをするつもりだ!)

麗華

抜くのは、奥歯1本だけ

大和

(は?!)

麗華

いくわよー?

ペンチが大和の奥歯を挟み込む。

大和

うがが!うががが!

麗華

よいっっっっっっっっ

麗華

しょーーーーーーーーー!!

大和

!!!

歯の根元に釘を刺されたような痛みが、

大和の全身を駆け巡った。

大和

うがぁあああああああああ!

麗華

ダメよ、暴れちゃ

麗華は再びペンチで大和の前歯を掴もうとする。

麗華

ちょっと、大和!動かないで!

大和は頭を激しく振り、麗華のペンチから逃げた。

麗華

しょうがないわね…

麗華はペンダントを開くと

ぽちっ

大和

うわぁあああああああ!!!

大和の全身に電流が走る。

麗華

ね?こっちの方が痛いでしょう?

麗華

大人しくしないと…

麗華

死ぬまで電流を流し続けるわよ?

大和

(この女…狂ってる…)

30分後

麗華

よし取れた!

麗華が握りしめるペンチには一本の奥歯が挟まっていた。

大和

はぁ…はぁ

大和の口は血で真っ赤に染まっている。

麗華

思ったより時間かかっちゃったわね

麗華は地下室から出ていく。

大和

(なんだ、あいつは…)

大和

(拷問が趣味、なのか…?)

麗華

さぁ、次はこれよ

再び戻って来た麗華が持っていたのは…

大和

(マジかよ…)

鉄製の細長い棒だった。

ただし、その先端は熱によって真っ赤に染まっている。

麗華

さぁ、大和

麗華

口を開けて?

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