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緯度140°の夢

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緯度140°の夢

2 - 辿り着いた桃源郷?

♥

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2025年07月25日

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……雨か…?

フィクションとノンフィクションを混合するのは危険な思想です。

フィクションはノンフィクションになりえないし、ノンフィクションはフィクションになりえない。

まあ、そんな常識はたった今私が壊したみたいですけどね!

伊堂 恵子

どこだ、ここ……

トラックに轢かれたわけでもないのに異世界転生したみたいです。 輪廻転生って本当にあるんだ。

伊堂 恵子

んしょ……

前世は一般の、探せばそこら辺にたくさんいる、ただの社会人だった。

普通に生きて、普通に学校生活を送って、普通に会社で働いて、普通に死んだ。 そんな、しょうもないけど大切な人生だった。

…でも、何度学生に戻りたいと思ったことか。

それが今!叶っているだなんて!

私の見た目はどこからどう見ても子供だった。多分中高生くらい?

どんなに頑張っても時間は巻き戻らない。それ故に諦めていたことが転生して起きるなんて…!

…いや、異世界転生ってそういうものか?

…………… 私、なんで死んだんだっけ?

なんも躊躇なく異世界転生を受け入れてしまったけど、転生前の私って死んでるんだよね……? うわあ、急に恐ろしくなってきた。

ていうかこれからどうすればいいんだ?このまま野垂れ死ぬ?それは一番ない。せっかく転生したのにもう一回死ぬなんてただ単に鬼畜じゃん!どうする?そもそも私の頭の中に打開策があるのか?私がもっといろんな知識があったらこんな状況でも切り抜けられたのか?いや、過ぎたことを追いすぎても仕方がない。今ある情報でなんとかしないと…。どうする?どうすれば……

 

…またタダ飯食らいの輩なの?

伊堂 恵子

ひっ!?だ、だれ……

伊堂 恵子

いや、どちら様!!?

 

それはこっちが聞きたいんだけどね………

 

…ていうか君、人間か

伊堂 恵子

はっ、はいっ!人間です……!

 

私が何者かだっけ?

伊堂 恵子

そう…ですね

狐鈴 ほわ

私は狐鈴ほわ

狐鈴 ほわ

君は?

伊堂 恵子

…伊堂恵子です

辿り着いた桃源郷?

狐鈴 ほわ

君、状況を見るに………迷子でしょ?

狐鈴 ほわ

行くあてがないなら、数日くらいは匿ってあげるよ

伊堂 恵子

……か、かみさま………!?

狐鈴 ほわ

そう、私が神様だよ〜

伊堂 恵子

これから崇めます…

狐鈴 ほわ

何もしてないのに信仰を集めちゃったねぇ…

伊堂 恵子

…そういえば…ほわさんは何者なんですか?

狐鈴 ほわ

…私?

狐鈴 ほわ

ただの───

狐鈴 ほわ

─未来予知できる神様だよ

伊堂 恵子

……広いですね

狐鈴 ほわ

でしょ?

狐鈴 ほわ

流石私の家だね

狐鈴 ほわ

……まあ広いせいで部屋余ってるんだけどね

伊堂 恵子

えっ、家なんですか?これ全部?

狐鈴 ほわ

そりゃもちろん

伊堂 恵子

へ、へえ……

高そう。

間違っても傷つけないように気をつけよう……。

狐鈴 ほわ

さて、そんなところで……
まずは同居人の紹介でーす!

狐鈴 ほわ

まずはというかこれしかない!!

なんか唐突に始まった…!!

伊堂 恵子

いぇ、いぇーい……?

狐鈴 ほわ

………帰ってきてるかな…?

そこは万全にしておくべきじゃありませんか?マジックショーで「本当に出来るかな……」とか言われたら悲しくなります。主に私が。

あ、こういうの拍子抜けって言うんでしたよね。凄い久々に使った気がする。

 

…帰ってきてるけど…何……?

 

今日の買い出し当番は私じゃないよ

狐鈴 ほわ

よし来た!同居人はこの子です!

 

何?何と誰?

正常な反応だと思います。よかった。なんか少し安心するかも。

伊堂 恵子

わ、わたしは………伊堂恵子、です

東雲 あすか

私は東雲あすか。よろしく

東雲 あすか

で、状況を説明しろほわ

狐鈴 ほわ

この子迷子、私匿う

なんかよく分からんけどカタコトだ……。

東雲 あすか

匿うって……傍から見たら普通に誘拐だと思うけど。もしくは拉致

普通に正論だ…………。

狐鈴 ほわ

しょうがないじゃん!困ってそうだったし!

東雲 あすか

言い訳だね

伊堂 恵子

言い訳ですね…

狐鈴 ほわ

ちょっと!恵子は味方じゃないの!?

伊堂 恵子

うーん……。まあ、今回の件は私も同意のことですし………ギリセーフですよ

ていうかこのまま野ざらしにされたら異世界転生一日目で死んじゃう。

狐鈴 ほわ

信じてたよ………

東雲 あすか

惜しかったな。あとちょっとで面倒事押し付けられそうだったのに……

伊堂 恵子

あすかさん!?!?

東雲 あすか

うそうそ

狐鈴 ほわ

さて、じゃあもうご飯にしちゃおうか。お腹空いたでしょ?このほわさんに任せんしゃい!

伊堂 恵子

何作るんですか?

狐鈴 ほわ

じゃあ夕飯について多数決とろう!カレーがいい人ー!はーい!てなわけでカレーに決定!

東雲 あすか

多数決って知ってる?

狐鈴 ほわ

カレーは慣れてるからね。しょうがないよ

あと美味しい(そこが一番重要な気がするけど)。

何気なく口にしたけど……。私って「伊堂恵子」なのか。多分、前世は違った気がする……。どういう名前だったか忘れたけど。

自分自身が「伊堂恵子」だという認識はある。 だけど───

伊堂恵子って、誰なんだ。

辿り着いた桃源郷? 終 next 『二者択一』

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