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君に敵わない
そんな事思って、数歩下がる
この恋は叶わない
苦い感情を噛んで笑って、数歩下がる
下がって、下がって、下がった
もう、遠くに見える貴方の背中
聞こえないはずの声
なのに、耳にこだまする
貴方の優しい声が好きだった
貴方の優しい仕草が好きだった
下がった私に、こんなこと言う権利なんてない
その権利を持ったいるのは
貴方の隣にいる、勝者の"君"
もう、どうしようもなくて
静かに、泣いたの
ねぇ
なんで貴方は
ここに、居るの
なんで、私の隣に?
ねぇ、辞めてよ
縋ってしまう
「……本望だよ」
なんて、幻覚
あぁ、最低ね私
貴方のこと、貶して最低
私、こんな私が
大嫌いなの
きっと、相応しくないわ
ねぇ、だからどいてよ
その優しい目を、辞めて