恋はいつも始まりだけが幸せだ
私はそれを知っている
文
恭大
文
恭大
文
文
恭大
恭大
文
文
文
恭大
恭大は文の頭を軽く撫でた
恭大
文
2か月前
文の働く店でのこと
恭大は常連客で、毎日店を訪れていた
恭大
文
恭大
文
恭大
恭大
文
文
文
恭大
恭大
文
恭大
文
文
恭大
文
文
文
恭大
文
文
文
恭大
文
文
恭大
文
恭大
文
文
恭大
文
恭大
恭大
恭大
恭大の手が文の髪をそっと撫でた
その手があまりに優しくて、幸せだって思ったんだ
いい子でいなきゃと思った
この恋を終わらせないためにも
文
文
文
文
嫌われたくない
好かれたい
めんどくさいと思われたくない
文
恭大
文
恭大
恭大
恭大
恭大
恭大
文
本当の私はどこにいるんだろう
本当の私はもっと…
もっとずるくて弱い
恭大
その言葉はもう素直に受け取れない
この恋はすでに苦いものに変わってしまった
文
文
数日後
恭大
文
1人きりの部屋で恭大のスマホが鳴る
文
ちらりと見た画面に“明菜”という表示
文
文が思わず通知を押すとメッセージが開いてしまった
文
明菜
恭大
明菜
明菜
明菜
恭大
明菜
恭大
文
恭大
恭大
恭大
文
文
恭大
文
恭大
文
文
素直に気持ちを伝える明菜への軽蔑と嫉妬
あしらうばかりではっきり断ることをしない恭大への不信感
いい子でいたかったのに、化けの皮がはがれていく
大嫌いな自分が露呈する
恭大
文
文
文
文
文
文
でも、これを言ったらおしまい
自分からくれる好きじゃないと何の意味もない
文
文
次の日の早朝
恭大
文
もう恭大は店に来ないだろう
私たちにはつながるものが他にない
離れたらきっとおしまい
これっきり
文
文
文
文
恭大は私じゃなくてもいい
変わりはいくらでもいる
でも、それはきっと私も同じ
恭大
文
文
部屋を出た途端、目の前が滲んだ
涙も嗚咽も止まらなかった
恭大のアパートの壁は薄い
それなのに、聞こえているはずの彼は追っては来なかった
コメント
7件
(´;ω;`)
うわ…すごくリアルで読んでて吸い込まれるような感じ…私そっくりの主人公がなんだか切なかったです。
程よく切なく、甘い感じもしてとても好みです。