エピローグ
マヌエルと清士郎は満開の桜の木の下で腰を下ろし足を伸ばしている
マヌエル
清士郎
清士郎はマヌエルの肩に顔を乗せ、寝息を立てている。その表情は幸せそうだった
桜の花びらがちらちらと舞い散る
マヌエルの左手と清士郎の右手はアイビーの蔓で巻きつかれていた
“死んでも離れない”
アイビーの花言葉は知っていた
清士郎からもらった“もの”だから枯れないように気をつけた。少しだけ蔓が伸びたときは──
マヌエル
マヌエル
マヌエル
マヌエルは瞼を閉じ、しばらくして眠りに落ちていった
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にこ
月日は流れ、わたしは高校2年生になった
冴夏
父のお墓参り
線香を上げ手を合わせて黙祷する
そして次は樹木葬墓地へと向かう
樹木葬墓地には桜の木が植えられ、マヌエルは納骨されている
マヌエルのご両親の意向だ
すでに海外へ移住してるため、墓地管理が難しいということだった(親戚もほとんど遠方に住んでるため難しいらしい)。マヌエルの家はご両親によってすでに引き払われている
冴夏
桜の木の前で手を合わせ黙祷する
冴夏
冴夏
アイビーが木に巻きつくように生えていた
今でもマヌエルと父は──
冴夏
桜の花びらが風で舞った
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