まだ太陽はほぼ真上にあるというのに
ほぼ全ての生徒は下校していた
と、言っても
実は今日は半日授業で居残りも禁止されていた為皆帰るしかないだけである
周りが仲のいい人と帰る中
1人で、帰る私
ふと、聞き馴染みのある声が聞こえて顔を上げる
そこには、友達と笑う私の恋人が居た
相変わらず人に優しく、愛されている
そんな彼を見て、校門まで行くと私は足を止めた
彼に手を振って、にこっと笑う
……彼は、こちらを見ようともせずに帰って行った
まぁ、そうだよねと少し悲しくなる
校門から先に出れれない、幽霊の私と
私を目の前で失ったショックで私だけを綺麗さっぱり忘れてしまった少年の
日常の、一幕に過ぎない
あの日、お揃いで買ったブレスレット
今はもう誰と買ったのかすら覚えてないのに
「大事な物だと思うんだよ」なんて理由で
ずっと、付けていてくれてありがとう
お見送りも終わったし、戻るか
そう思い校舎へと足を向けた
……こちらを見つめている少年の影に気が付かないまま
私は、歩いていた






