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#ドラマ
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朝の教室。
いつものように、 凪は笑顔で入ってきた。
クラスメイト1
クラスメイト2
クラスメイトたちが 明るく声をかける。
凪はそれに慣れた笑顔で返す。
雨宮 凪
雨宮 凪
声も明るい。
笑顔も完璧。
いつもと同じ“人気者の凪”だった。
——けれど。
教室の後ろでランドセルを 整理していた
女子クラスメイト、
白綾美結(しらあや みゆ)は、
その笑顔を見た瞬間、
眉を寄せた。
白綾 美結
彼女はクラスでも明るくて、
人の表情の変化に敏感な子。
そしてなにより——
凪のことが、ほかの誰より 気になっていた。
ひよりは凪の近くまで そっと歩いていった。
白綾 美結
白綾 美結
白綾 美結
凪は驚いたように 一瞬だけ目を見開き、
すぐにいつもの笑顔を作る。
雨宮 凪
雨宮 凪
美結はその“作り直しの笑顔”を 見逃さなかった。
白綾 美結
白綾 美結
白綾 美結
美結は椅子に座りながら、
胸の奥がモヤッと 痛くなるのを感じた。
休み時間。
教室のあちこちで友達が集まり、
楽しそうな声が響く。
凪のまわりにも、 気づけば人が集まっていた。
クラスメイト1
クラスメイト1
クラスメイト1
凪は笑う。
明るく、優しく、完璧に。
でも美結(みゆ)の目には、
時々ふっと影が落ちるのが見えた。
白綾 美結
凪が誰かに背を向けた瞬間、
ほんの一瞬だけ、肩が小さく落ちる。
美結はその一瞬を 何度も見てしまう。
胸の奥がざわざわして、 落ち着かない。
白綾 美結
白綾 美結
美結は机の上に置いた 手をぎゅっと握った。
給食の準備が始まる頃、
はそっと心に決めた。
白綾 美結
無理に聞き出すつもりはない。
でも、
凪が苦しそうに笑うのを、
見て見ぬふりなんてできなかった。
白綾 美結
白綾 美結
美結の視線の先では、
凪がクラスメイトに 囲まれて笑っていた。
だけどその笑顔は——
どこか透明で、
美結にだけ“ひび割れ”が見えていた。