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短編

264 - どちらも薄っぺらくて滑稽

♥

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2024年06月12日

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今日、私は

ホスト、というものに会う

緊張しながら、扉を開ける

 

いらっしゃいませ〜

 

あ、あの…!

ずっと、ずっと、練習した名前を言った

合ってなかったら、どうしようとか思いながら

 

ご指名はそちらでよろしいでしょうか?

 

え?あ、はい…!

 

かしこまりました

 

本日初来店の姫のご指名入りまーす

…こんな、雰囲気だったのか

目がキョロキョロと泳ぐ

 

お客様、こちらへどうぞ

そう言って、席に案内してくれる

 

ご来店、ありがとうございます

 

指名もありがとうね

 

なにか飲む?

 

あ、じゃあこれで…

適当に、会話をする

緊張でどうにかなりそうだ

飲み物も届いてしばらく会話をしていると

相手の方が酔ってきたのか、ぽろっと口にした

 

いや〜、実はさ

 

この前俺を贔屓にしてくれた姫が飛び降り自殺したらしくてさ

 

俺、責任取れって怒られてたんだよ〜

 

……大変ですね

 

それでさ、姫

 

また会いたいなら、もう少し一緒に飲まない?

 

…そうですね

 

このお店から居なくなるのは、嫌ですし

 

なにがいいですか?

 

なんでも入れますよ

 

え、本当に?

 

嘘なんて言いませんよ

 

…あ、その代わり

相手のホストの心臓に

指で銃みたいな形を作って

とん、と指を置く

 

そのハート

 

いつか撃ち抜かせてください

 

大胆な姫だね

 

いいよ

 

だから、これ入れてもいい?

 

えぇ、いいですよ

 

なんでもどうぞと言いましたから

 

男前な姫だね

 

俺でも惚れそうだよ

 

どうも、ありがとうございます

私は今、笑えているだろうか

あれから、あのホストクラブに行くたびに

同じ人を指名した

毎回この日の売上トップ5に入るくらい

私はお金を使った

そして、今日

夢だったことが、叶う

 

アフターまでありがとうね、姫

 

姫のおかげで俺、この仕事続けられそうだよ

 

これからも、俺だけの姫で居てね

 

…そうします

 

……前に言ったこと、覚えてますか?

 

…あ、もしかして

 

俺のハートを撃ち抜くってやつ?

 

あ、覚えていてくれたんですね

 

それなら、安心してよ姫

 

もう既に、姫の虜だよ

そう言って、近づいてくる

そのまま、すっぽりと抱きしめられた

…あぁ、このときを待っていた

こいつならやると思ってた

抱きしめ返す代わりに

心臓に、銃口を向ける

そして……

 

ばん

 

…お姉ちゃん

 

あの世で、待っててね

 

大丈夫だよ

 

あのクソ男は

 

地獄に落ちるから

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