夏の青と鈴

まじまじと机を 眺めている千夏に 声をかける。

手帳に気を取られすぎて そら がすぐ後ろまで来ているのに 気がつかなかった。

我ながら、誤魔化すのが 下手すぎると思った。

呆れたのか、 そら は鼻でクスッと笑った。

沈黙が走る。

そら がなにか閃く。

次の日。

次の日、そら の友人の 「ひまり」という少女と 会うことになった。

華奢な身体、声、見た目とは 裏腹に、オカルト系の話題 が大好きだと言う。

彼女はクールでミステリアスな 雰囲気を醸し出しながらも、 瞳は輝きに満ちていた。

そこで、緊張で忘れかけていた 本題に入る。

亡くなった人の…言葉が？！ ってことはやっぱり、そら の 大切な人は亡くなって しまったようだ。

無意識に後退りしてしまった。 ひまり さんの笑う瞳の奥は まさに狂気と言えるだろう。

「未練の彼を見つける」 自分たちのゴールだ。

少しシンとした空気を ひまり さんはすぐに崩した。

半ばゴリ押しで ひまり さんは「成仏し隊」に 加入した…。

数日後

学校終わり、家に向かいながら そら と「彼」について話す。

そら は私の褒め言葉が心に ちゃんと届いていない ような笑みを浮かべた。

その時、どこからか こっちを見てクスクスと 笑うような聲が聞こえた 気がした。

沈黙が走る。

少し黙ってから、そら は 口を開いた。