短編

｢いつか、きっと、｣

そう思って、想い続けて

得られたものは、ただの虚無感

結局、愛してくれなかった

まるで、ただの自己満足みたい

私は、そんなつもりなんて無かったのに

死ぬまで、付き合わせてごめん

もっと、幸せになれるはずだったのに

私が貴方を、ここに縛り付けた

どうか、許してなんて言わないから

許してなんて、口が裂けても言えないから

だから、どうか

ここまで来たら、いっそのこと

私のことを、骨の髄まで呪ってよ

そしたら私、まだ貴方と居れる気がする

まだ私に貴方を縛り付けられる気がするの

死んだのに、縛り付けるのか

なんて、言わないでね

貴方が手に入れるはずだった幸せも

こんな若さで死んでしまった後悔も

全部、背負って

生きるから

どうか、許さないで

許されるために、苦しんで生きるから

その矛盾すら

……どうか、笑ってくれ