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あれから頭のなかでさっき思い出した記憶がこびりついて離れない

結衣

芽衣っ

視界の端に事故が起きたあの場所につながった裏路地がうつる

あたしはなぜかわからないけど自然とその道に向かって歩いていた

結衣

ここ…だ

あの裏路地を抜けて見えた光景はあたしの嫌いな場所

芽衣が命を落とした、あの

結衣

ここにいればなにか思い出す…かも?

でも思い出していいことはある?

思い出してもつらくむなしくなるだけなんじゃ…

結衣

帰ろう

ポトッ

結衣

あ、

歩き出したと同時にあたしのポケットからそれが落ちた

芽衣とおそろいの色違いのキーホルダー

唯一の芽衣とあたしをつなぐもの

しゃがみこんでそれに手をかけた

パシッツ

お願い……返して……

結衣

っ!

……それからのことは覚えていない

道端で倒れているあたしを通りがかった人が救急車を呼んでくれたらしい

検査結果はとくに何もなくてそれでも万が一のためにしばらく入院することになっていた

担当の先生たちにもその日の過ごしたこと、最近見ていたゆめのことも話したけどなにもわからず

とにかく芽衣はなくなっているということを口を酸っぱくして言われた

芽衣は死んだ

この事実がすべて

そして今日は退院の日

里穂

結衣ー!

里穂

退院おめでとう!

隼人

はやく退院できてよかったな

結衣

2人とも

結衣

心配かけてごめんね

退院ってことで里穂と隼人の二人が迎えに来てくれた

里穂

全然!いーよ!

隼人

無事に退院できてよかった

結衣

ありがとう

里穂

もういつでもでれるの?

結衣

あ、まってお世話になった人たちに話してくるから

隼人

ん、わかった。俺らはここで待ってるから

里穂

いってらっしゃい!

笑って送り出してくれる2人に手をふってドアに手をかけた

里穂

あ、まって!

結衣

え?

里穂

これ隼人が先生から預かっていたやつ

隼人

あ、ちょっ!おま、いつのに!

隼人

かえせって!

里穂

やーだよーっだ!

里穂

はいこれ、芽衣とのおそろいのキーホルダー

里穂

倒れていたときずっと握りしめていたって

結衣

……ありがとう

里穂からキーホルダー受け取る

隼人

ほら、早くいってこい

里穂

あたしたちはここでゆっくりしているから

結衣

ん!わかった

結衣

今度こそいってくるね

ガラガラ…トン

結衣

ふう

結衣

かえして…か

結衣

はあー買った買った!

結衣

芽衣、買い物付き合ってくれてありがとう

芽衣

ううん、あたしも楽しかったし

あたしは結衣がうらやましかった。 お母さんやクラスのみんなからも慕われて

だからあたしももしかしたら結衣みたいにかわいくすれば

結衣

そっかそっか!

結衣

それはよかった!

空が赤くなってきれいな夕焼けがでていた時

買い物をおえたあたしと結衣はいえにかえる途中公園によるためにいつもとは別のルートにでた

結衣

そういえばどうだった?

芽衣

え?

結衣

私と同じにしてみて

芽衣

あ、えっとね…

キキーーっ!!!

結衣

え?

ドン!

医者

大丈夫かい?

医者

自分の名前言えるかい?

あの…あたしともう一人は…

医者

残念だけど、あの事故で助かったのは君だけだったんだ

医者

でも僕たちは気にたちがあまりにも似ているからどっちが結衣ちゃんで芽衣ちゃんなのかわからないんだ

あたしの名前…

隼人

結衣!

え…?

医者

きみは?

隼人

結衣の彼氏です

医者

そうなのかい?

え、えっと

記憶を遡ろうとするとどこか頭が痛くなる

医者

もしかして思い出せないのかい?

…はい

医者

じゃあ君の名前は…?

医者

結衣ちゃんかい?芽衣ちゃんかい?

結衣て言葉はなぜだか体が反応する

結衣です

そう。なぜか自然とあたしは自分のことを結衣と言っていた

医者

じゃあもう一人が芽衣ちゃんだね?

はい

お願い……返して…

私の…名前……

結衣(?)

あーあ、あの時双子コーデなんてしなきゃよかったのに

さっき里穂に渡されたキーホルダーをみる

これは確かに結衣と書いてあるもの。 でもあたしのじゃない

だからさ、また取りに行くね。 あたしのキーホルダーを

結衣(?)

そっちの世界

結衣(?)

いや

結衣(?)

死後の世界は任せたよ

結衣(?)

それとこっちはあたしに任せて?

結衣(?)

これからも結衣として生きていくから

結衣(?)

おねーちゃん

結衣(?)

いや、結衣…

結衣(?)

ふふっ、あはは!

end

どうでしたか?

こういうのは初めてなので少しわかりにくいところもあったと思いますが最後まで読んでいただきありがとうございました!

ここで少し詳しい解説をしていきたいと思います。

まず、結果的に言うとずっと結衣だと思っていたこの物語の主人公は死んだと思われていた芽衣だったのです

芽衣はいつもみんなから愛されている結衣がうらやましかった。 でもそれと同時に自分も愛されたかった

だから、無意識に結衣という言葉に反応してしまった。

そして、次第に自分のことを本当に結衣だと思い始めた

でも本物の結衣は幽霊となってあの事故場にとどまり、命日が近づくと結衣だと思っている芽衣に自分の結衣っていう名前を返してほしくて

あの夢を見せた

そして墓参りのあとによったあの事故現場でキーホルダーを拾おうとした芽衣の腕をつかんで直接返してといった

そしてその時に芽衣は自分が本当は結衣じゃないと気づいた

でも結衣としてのあの幸せな生活を知ってしまったから、いまさら芽衣だなんて言えない

だから死後の世界はよろしくね

よろしくねとは芽衣としてあの世でくらしてね ということでした

そして前編にでていたこと、隼人のことは好きじゃないのにつきあっていたというのも繋がります

だって隼人が好きだったのは芽衣ではなく結衣だったから

以上がこの作品のすべてです。

なにか質問などがあればコメントしてくれてかまいません!

感想でもなんでもお待ちしています

これからもよろしくおねがいします!

それでは、またお会いしましょう!

THANK YOU!

この作品はいかがでしたか?

662

コメント

9

ユーザー

すごく面白かった!

ユーザー

とってもおもしろかったです! ♡押しました!

ユーザー

前編の感想なんですけど、読み返しての感想なので、ネタバレになっちゃうので後編のコメントにします わたしの…をか…しても、 わたしの名前を返して みたいな感じだったってことですかね? あと最初のねぇ、〇〇もちゃんと結衣が芽衣だってわかるようになってますよね! すごく面白い作品でした!これからも応援してます! あとメダル獲得&フォロワー100人達成おめでとうございます!はなもちさん大好きです♡

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