空っぽの部屋に音楽が響く
その部屋には1人の少女がいた
その少女は必死に踊る
操り人形の様に誰かに操られて
隣で女性が少女を叩いた
そして、部屋から出てきた
目が合った
その女性は怖い顔をして目を逸らした
少女はまだ部屋の中にいた
まだ踊り続ける
その少女は痩せていた
今にも倒れそうだ
何日も食べていないのだろうか
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なぁ、何をしている?
少女
??何って、見ての通りバレエよ?
????
そうか
????
何日も食べていないのでは無いのか?
????
飯は食わないのか?
少女
食べちゃダメなのよ
少女
あの人に言われているの
少女
この振り付けが出来るまで食べてはいけない
少女
この部屋から出ては行けない…
少女は言った
悲しそうな目で
????
…そうか
????
今はいないぞ、出ないのか
私はそう聞いた
すると、顔を横に振った
私の目をしっかりと見て
そして、また踊り始めた
私はそれを見ている
十分出来ているのに駄目なのか
私はそう思った
何も無いじゃないか
そう思った瞬間鈍い音が部屋に響いた
少女が倒れている
????
…おい
????
起きろ
少女
ごめんなさい、また出来なかった
少女
私は何も出来ない
????
十分できていた
少女
出来ていなかったわ、だってあの振り付けが出来ないの
少女
私だけ…私だけ出来ないの
????
もうお迎えだ
少女
…そうなの
少女
やっぱり貴方は死神なのね?
ニコッと私を見つめる
私は、死神だ
人の命を奪う死神だ
少女
…良いわよ別に
少女
生きてる方が苦しいもの
少女
あの世だともっと体が軽いのかしら?
????
あぁ、そうだな
????
あの世でダンスタイムとしようか