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2件
ブッカーを貼ってるだけです。
付き合ったらまず何をする?
LIMEを交換する?
デートをする?
答えは人それぞれだろう。
ちなみに僕の場合は、 「行けるところまで行く」。
いつもそうしてきた──はずだった。
湊
湊
湊
玲奈
玲奈
玲奈
玲奈
玲奈
湊
そうだね、と相槌で誤魔化しながら手を繋ぐ。
湊
彼女はちょっと不思議そうにしたけど、
結局、何も言わなかったし、 手は繋いだままでいてくれた。
嫌がっている様子はなかったけど、
照れている風でもなかったし、
どこか「へえそうなんだ」
と冷めた目をしているようだった。
付き合い始めってもっと、
浮かれててもいいと思うけど。
湊
湊
付き合って早々、
下心を出すのもどうかと思えたし、
お互いによく知らないわけだし、
とりあえず様子を見ながら進めよう。
悩むほどのことでもない。
と、その時は流した。
そう思えるだけの余裕が、
この頃はまだあったということだ。
湊
湊
玲奈
玲奈
玲奈
湊
湊
玲奈
玲奈
玲奈
湊
湊
玲奈
玲奈
湊
玲奈
玲奈
湊
玲奈
湊
湊
湊
湊
湊
湊
湊
昼休み。
話しかけながら彼女の席に近づく。
湊
玲奈
途端に周囲の視線が集まるのを感じる。
女子
女子
女子
女子
入学から3ヶ月、
クラス仲は悪くないものの、
彼女はある種、異端児だった。
一方の僕は、自分が人気者で、
「クラスの中心」的な存在だと、
不遜にも自覚していた。
玲奈
見つめ返す彼女の瞳には、
喜びや親しみではなく、 困惑が浮かんでいるように見えた。
湊
湊
湊
僕は彼女の真意を確かめたくて 覗き込んでみたものの、
すぐにふっと視線が外されてしまう。
湊
湊
玲奈
玲奈
不意をつかれた、と思った。
確かに僕は普段、人と昼食を採らない。
そもそも弁当を持って来ないし、
誰かと食べるのも面倒だったから、
昼休みは教室から姿を消すことにしていた。
だけどそんなことまで、
悟られていたとは思いもよらなかった。
誰も気づいていないと信じていたのに。
湊
湊
「他人に興味なさそうなのにね。」
溢れかけた言葉をぐっと飲み込む。
湊
危ない危ない。
こんなの「彼氏」の台詞じゃない。
湊
玲奈
玲奈
湊
湊
湊
湊
彼女は特別で。
湊
彼女のこともっと知りたいけど。
彼女といると胸が騒ぐけど。
それが恋愛感情なのかどうか、
僕には確信が持てなかった。
玲奈
湊
だってまともな恋愛なんて、
これまで経験がないんだから。
玲奈
湊
湊
玲奈
また、困ったように視線が逸れていく。
理解不能!と顔に書いてあるみたい。
昨日から何度も見る表情だった。
なぜなんだろう。
玲奈
玲奈
玲奈
玲奈
初耳です、と言いたげに。 彼女が首を傾げる。
──不覚にも動揺した。
湊
玲奈
湊
湊
湊
湊
玲奈
玲奈
湊
玲奈
玲奈
湊
湊
玲奈
玲奈
湊
玲奈
湊
湊
彼女を動揺させてみたい。
ちょっとした悪戯心だった。
玲奈
玲奈
だから、
君か悪いんだよ。
湊
言うか言わないかの瞬間に。
僕は彼女の腕を強く引き寄せた。
(後編に続く)