テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
あらすじ
ある日、見知らぬ番号から、短い一文だけのショートメッセージが届く。「冷たい方を選ぶな」「座ると消える」——差出人も意味もわからないまま、受け取った人々は日常の中で奇妙な道へ迷い込む。気づけば、そこは現実のはずなのに歪み、静まり返り、変な空間。そして、必ず最後にそのメッセージ通りの瞬間に出くわすのだ。赤い自販機の奥に広がる冷たい地下室、座った人だけが消える屋上、戻るたび二階に辿り着く団地、定期券を通した先に広がる無人のホーム——人も場所も毎回異なるが、すべてが何かに導かれるように始まり、終わる。やがて12通目のメッセージが届く。「もう戻れない」。その言葉とともに現れたのは、これまでの全ての“異界”が交差する、見知らぬ駅前だった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!