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もうダメ。いままでがまんしてたから、ごまかせないくらい勢いよく出ちゃった。どうしよう……
見学に来た小学生たちは、突然私が滝のような……をしたことに、びっくりして目を丸くした。
「えー!? おもらしー? 」
「ち、違うの! これはね、その、我慢できなくて……」
「じゃあなんでそんな格好をしているのー?」
と、必死に手で押さえようとしている私を、みんなで指差した。でも、どんなにがんばっても、指の間から大量の水が流れ落ちた。
「そ、それは……」
言い訳なんて思いつかない。どうすればいいの?
「小鳥遊さん、動かないでください」
「す、すいません……」
謝ることしかできなかった。
「もしかしてわざとじゃないの?」
「そうだったら面白いんだけどな!」
「あはははは!」
「あはははは!」
くっ……私だって好きでやってるわけじゃ無いのに。と、そのとき先生の声がした。
「はい、それではこれで終わりです。片づけるので、それまで待っていてください」
「はい……」
終わった。やっと解放される。
「お疲れ様でした。今日のバイト代はこれで」
「ありがとうございます。あの……これ……」
私は給料を受け取ると、そのお金を置いててトイレに駆け込んだ。
「ふう、酷い目にあった。もう絶対あんなのやらない」
(でも、ちょっと気持ちよかったかも)
そういえば、このアルバイトを始めた頃は、自分がこんなことをしているなんて夢にも思わなかったな。
「そういえば、小学校の社会見学なのに先生いなかったな?」
まあいっか。気にしないでおこう。こうして私の新しい絵画教室でのヌードモデル体験が終わったのだ。
…………小鳥遊帰宅後の絵画教室
「はい、社会見学のふりをしてくれたみんなは、順番にお小遣いをもらって帰ってね」
「はーい」
「やったー」
「……それにしても、この利尿剤、よく聞いたな。買い足しておくか」(いったん終り)