今日の朝は、出勤するのが少し憂鬱だった。
昨日付けられた跡を隠すように、洗面台の前でブラウスのボタンを上までとめ、玄関で仕事用のローヒールのパンプスを履きドアを開けた。
「あれっ」
「おはよう」
「おはようございます」
部屋を出ると、今日仕事が休みのはずの芥さん、もとい大和さんがタバコを吸って待っていた。……朝早いから髪の毛縛ってないのかな、俯きがちになった時にちらりと見えるうなじが、男の人なのにすごく色っぽくて見とれてしまう。
でも、わざわざどうしたんだろう。
「なんとなく顔見ておこうと思った」
「そうなんですね」
「……敬語、抜けるのに時間かかりそうだな」
「そ、それは、時間が解決してくれるから」
意地悪く言われてハッとする。そうだ、名前だけじゃなく敬語もなくすってことになったんだった。でも敬語は出会った時からずっとだし……!
慣れない口調に目をそらし焦る私を見*****************************
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