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今日も寒い…
毎日が冬みたい…
そう思いながら高校に向かう。
私もスクールバス通学が良かった…
なのに家が駅に近いせいで…
最悪…
ふと駅周辺でウロウロしてる不審者のような
学生を見つける。
「あの、どうしたんですか…?」
そう声をかけると、
「夕海高校に行きたいんだけど道が…」
と言う。
まさかの同じ高校の生徒のようだ。
「同じ高校なんで一緒に行きましょうか」
と私が言うと明るそうな笑顔を私に向けてきた。
「着きましたよ」
「あざっす!!」
「え、何組だった?」
急に馴れ馴れしくそう聞いてくる。
「1-3」
「あ、同じじゃん」
「一緒に教室行こ〜!!」
そう言いながら私の腕を引っ張る。
その時、カチャンという音が鳴る。
見ると、
どうやら誰かが鍵を落としたのだった。
もしかしてこの人?
そう思いながら腕を離そうと思っても力が強くて中々離れない。
「ちょっ!!1回離して!!」
自分が思っていたより大きな声が出る。
「え…」
悲しそうな声を漏らしながら私の掴んでいる手が緩む。
その瞬間、私は走って元の場所に戻り、
鍵を拾う。
そしてさっきの人の方へ戻る。
鍵には珀汰と書いてあった。
「これ君の…珀汰の?」
そう言い、鍵を見せる。
「あれ?!いつ落としたんだろ…」
「ありがと!」
鍵を私から受け取り、
「それよりさ、名前なんていうの?」
と聞いてくる。
「猫井 南乃」
「南乃ね!!」
「俺は夜世 珀汰」
そう廊下で自己紹介していると
「そこのお前ら〜、検温受けろ〜!!」
と注意されてしまった。
ピピッという音と共に表示された私の体温は
『35度2分』
「え?死んでる?」
珀汰からはそう言われ、
「お前体調悪いのか?!」
と先生にまで言われる。
「私体温低くて…」
そう私が呟くように言うと
「さっきの奴とは真逆だな…」
と先生も呟き返した。
「さっきの奴?」
「さっきは36度8分だったんだ」
え?
よっぽどそっちの人の方が体調悪そうだけど…