テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
陽藍.
#主人公最強
130
由天。
この小説はわたしの現実を再現しています。
暖かくご覧下さい。
6月15日。
確かこの日は晴れで、星も見えないような夜だった。
スマホの画面がやけに明るくて、部屋はそれ以外、全部静かだった。
いつも通りの夜の配信。
特別なことなんて何1つない。
リスナーは少なめで、コメントもぽつぽつ。
わたしは笑って、歌って、拗ねて、
いつも通りの私。
その時、見慣れた名前が画面に見えた。
『大和が入室しました』
ただそれだけ。
それだけなのに、わたしの心臓は大きく跳ねた。
「大和さんいらっしゃい!
あれ?ねぇもしかしてだけど同じ学校の子?」
わたしはいつも通りに、挨拶して質問をした。
そうすれば、大和は返信してくれた。
その一言で、世界が少しだけ変わった。
大和はすごく優しかった。
私と話すのも勿体ないくらい、優しい。
大和は見てた。わたしを。
歌も、声も、拗ねた言い方も、全部。
あーあ。
私、この人に見られたいって思ってる。
選ばれたいって思ってる。
その夜、配信が終わった後、
わたしは気づいてしまった。
好きだ。
たぶん、もう戻れないくらいに。
6月15日。
それは、恋を始めた日じゃない。
自分の弱さを知った日だった。
大和には既に彼女だっていたし、
これで私が好きになったらだめだ。
そう何度も、頭で繰り返した。
大和は優しい人だから
大和の彼女さんは幸せだろうな。
大和みたいな人が世界に何人もいれば、
みんな幸せなのにね。
なんて思った自分が馬鹿だった。
未来がああなるなんて、
誰もが予想してなかったことだろう。
その配信が続くことに、
私は最悪な未来を
作り続けているとは知らずにね。
大和はその日から毎日おはようメッセージをくれた。
学校行っても、「偉いやん!」と一言。
学校が終わっても、
「お疲れ様!よく頑張ったね!
偉いよ!これからも頑張ってこ!」と。
どうしてそんな思わせぶりな行動ができるの?
大和、彼女いるんでしょ?
なんてことはもちろん言えずに、
わたしは大和の沼にハマった。
わたしは好きになったらいけない人を好きになったんだ。
そして、その好きも、
好きではなく、愛に変わった。
その愛が、やがて私自身を壊すものだと知らずに。