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彼はそっと私の腕を掴み、枕の方へ引き上げた。
滑らかな舌が乳房から脇へと伝う。
「えっ……ま、待って! どうして脇なんて……恥ずかしいです……」
慌てて腕を引き戻し、今泉さんの舌が触れた場所を隠した。
「脇、愛撫されたことないの?」
私の反応が意外だったのか、彼は驚いたように目を見開いた。
「もちろんないです! だってそんなところ……すごく緊張して、汗もかいてるし……」
「汗なんて関係ないよ。そうか、愛撫されたことないのか。ここも性感帯の一つなのに、勿体ない。
大丈夫。俺が教えてあげるから」
彼はそう言ってにっこりと笑い、一度逃げた私の腕を再び引き上げた。
「えっ。大丈夫って……」
不意を突かれて腕を上げると、露わになった乳房が揺れた。
戸惑いながら視線を落とす。
愛撫を受けた胸の先端が硬くなっているのが目に入り、羞恥で顔が熱くなった。
彼の舌は性感を探るように、脇から腕へとゆっくり這い上がっていく。
恥ずかしくて、もどかしい。
また腕を引き戻したくなるのに、身体は思うように動かない。
「だめっ……今泉さん……あっ……」
くすぐったいのか、気持ちいいのか、自分でもよく分からない。
ただ、生まれてから一度も知らなかった刺激に身体は痺れ、舌の動きに応えるようにびくりと小さく揺れる。
優しい指が鎖骨、胸、脇腹、下腹へと伝い、やがて内腿を撫でながら、潤いに満ちた中心へ辿り着いた。
「ああっ……んんっ……」
滴る蜜を指で絡めながら、彼は耳元に熱い息を落とした。
「亜紀……感じやすいんだね。まだ触れてもいないのに、こんなになって……」
長い指がゆっくりと円を描き、溢れる蜜を絡めながら秘部を撫でる。
「亜紀……俺の指が溺れてしまいそうだよ……」
彼は耳朶を舐めながら囁いた。
「んっ……ふぅ……ああぁ……」
甘美な低い声に導かれるまま、吐息は熱く乱れていく。
抗えない快感が突き上がり、内腿が小刻みに震えだした。
「ああぁっ……はぁ……っ……」
快感のさざ波が押しては引き、そのたびに淫靡な水音が響く。
「熱い……亜紀の気持ちいいところは、ここだね」
「あぁんっ……んっ……い……っ……」
深いところで指を押し上げられた瞬間、これまで感じたことのない激しい痺れが走った。
いやっ……
なに……!?
下腹部から痺れるような感覚が、身体の奥を迫り上がってくる。
指を受け入れている内側がひくつき、じわじわと熱が高まっていくのが分かった。
「待って……いやっ……今泉さん……怖いっ……」
意識まで攫われそうな感覚に恐怖を覚え、耐えきれず腰を引いた。
「……大丈夫。イっていいんだよ」
彼の指は離れることなく、ゆっくりと動きを重ねていく。
「あぁっ……お、お願い……分からない……怖いっ……」
彼の背中に回した手に力が入る。
じわりと涙が滲み、乱れた吐息が掠れた。
「……もしかして、イったことない?」
「……」
声を飲み込み、怯えながらこくんと頷いた。
「そっか……。大丈夫だよ、怖くない。
無理はしないから、力を抜いてごらん」
彼は優しく微笑みながら動きを緩め、私の額にそっと口づけた。
「聞いて、亜紀。
さっきの感覚が“気持ちいい”だよ。
怖いことじゃない。大丈夫だから、瞼を閉じて、頭の中で“気持ちいい”と繰り返してごらん」
今泉さんは呪文のように囁きながら、優しいキスを重ねる。
私は促されるまま瞼を閉じ、内側に灯る緩やかな熱に意識を向けた。
怖くない……
これは気持ちいい……
緩やかな波が、次第に大きく膨れ上がっていく。
「あっ……はぁ……ああっ……」
呼吸が荒くなる。
繋がれた手が離れそうになるたび、強く握り返される。
灼熱の塊が、身体の芯から込み上げてくる。
「ああっ……今泉さん……今泉さんっ……」
身体を捩り、腰を浮かせ、涙声で彼を呼ぶ。
「あ、あぁっ……こんな……ダメ……ああっ……」
「大丈夫だよ、怖くない。俺を信じて。これは“気持ちいい”だよ」
耳元で繰り返される言葉。
彼の声と自分の喘ぐ声だけが、真っ白な空間の中に響いている。
「……はぁん……ああぁっ!」
下腹部で大きな熱が弾けた瞬間、無我夢中で彼にしがみついていた身体が、びくびくと細かな波を打った。
視界に映るオレンジ色の光が白く霞み、身体から次第に力が抜けていく。
「可愛い亜紀……上手にイけたね」
強く抱きしめられ、耳元に彼の熱い吐息が落ちた。
恍惚としたまま天井を見上げていた私は、一度シーツに落ちた手を持ち上げ、彼の腕に滲んだ汗を指先でなぞった。
コメント
1件
おお……柏木さくらさんの『腕(かいな)(2)』、めっちゃ丁寧なTL描写で一気に引き込まれた! 初めての絶頂を怖がりながらも、今泉さんの優しい導きで「気持ちいい」と信じていく亜紀の心情変化が繊細で、読んでるこっちまでドキドキしたわ。 特に「無理はしないから力を抜いてごらん」って台詞、安心感がすごい。 腕や脇を性感帯として描く視点も新鮮で、二人の繋がりが深まる流れにグッときた。続きも気になるー!🔥