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私は個人で絵のモデルをやっている。けど、今日は友達の代わりに、着ぐるみのバイトで地方の遊園地に来ていた。仕事は無事に……たぶん無事に終わり、私はホテルで泊まって帰ることにした。
バイトしたおかげで、関係者価格ということで格安で泊まれたのだ。近くにあるホテルはこの一件だけのようで、修学旅行の小学生も泊まっていた。
んん……、疲れた。お風呂でもはいろっと。残念ながら、大浴場は修学旅行生で貸きりになっていたが、もうひとつの共同浴場の広い風呂場が使えた。
「ふーっ」
湯船につかりながら、大きく息をつく。やっぱり温泉っていいよねえ。このところ忙しくて旅行にも行けなかったしなあ。と、そのときカラカラカラッと戸を開ける音がして、女の子が入ってきた。
……あれ、この子は、ゆうちゃん!? なんでこんなところに? しかも裸だし! いや、お風呂だし、それは当たり前か。ゆうちゃんは私には気づかず、かけ湯をしてさっさと体を洗うと、ざぶんとお湯に飛び込んだ。
でもなんで? 修学旅行生は、大浴場の方をつかうはずじゃあ……?
「ゆうちゃん?」
声をかけると、ビクッとして振り向いた。そして私の顔を見ると、笑顔になった。
「その声、着ぐるみのお姉さんだ!」
あっ、そっか、昼間は私、顔を隠していたんだ。それでわかんないのか。
「どうしてここにいるの?ゆうちゃん」
「うん、ちょっとね。あんまり人が多いのは、好きじゃないの」
そう言うと、私の顔をじっと見てきた。どうしたんだろ。
「ねえ、お姉さんの体、触らせてくれない?」
突然そんなことを言ってきた。
「へっ?」
「だから、おっぱいとかおしりとかを、さわらせてほしいの」
「ダメよ、それは……」
いくら子供とはいえ、そういうことはしちゃいけないと思うんだけど……。するとゆうちゃんは言った。
「じゃあ、お姉さんの体を洗うのを手伝わせて」
「うーん……わかったわ。それくらいなら」
「ほんと!?ありがとう、お姉さん!」(続く)