テラーノベル
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2人が対面すると、雨が降り始める雨といえど、都市の地面に到達する直前にホログラムと変わって消えてしまう
豪雨だ
豪雨にぼんやりと立つ、青髪の少女_りさの姿
かなを支配していた恐怖は消え、かなは正気に戻る
なな「…現ちゃん、ごめんね」
現「ううん、わたしは_」
現と話すかなを見て
りさ「かな」
少女は話しかける
りさ「その子から離れた方がいいわ。」
少女は忠告し、半径5mほど遠方からハンドガンの銃口を現に向ける
かな「り、りさ、どうしたの!?」
かな「…現ちゃんが何!?」
かな「どうして!?ねぇ!!」
かなは必死に問いかける
りさ「さよなら」
“β地区の爆弾”
“りさ”は無垢な少女に向けられた、世界一最低で、世界一相応しい侮辱を口にする
かな「!?」
現「おねえ、ちゃん?」
無垢な少女の眼光が震えて、かなの着る服の袖をぎゅっ、と握る
“りさ”は瞬時に現の背後まで近づくと、ハンドガンを頭目掛けて3発連続で発砲する
かなは現を間一髪で振り落とし、現の前に立ち塞がる
現「おねえちゃ…」
かな「りさ!!!」
かなは不安そうな現をよそにりさへ距離を詰め、りさを押し倒し、両腕を封じる
強い抵抗感に負けぬよう、大声で問う
かな「事情くらい説明して!!色々とおかしいよ!!」
かな「何があったの!?なんで現ちゃんを殺そうとするの!?」
「…」
りさ?「薄々気付いてたんじゃない?かなは」
りさ?「現ちゃんはおかしいってこと」
かな「…おか、しい_」
“三原色のコード”
かな「…っ!!」
かなの腕の力が緩むと、その隙をついて少女は間合いから脱出する
「…わかった?この子は___」
少女がハンドガンを再度現に向け、そう言おうとした時、りさは途端にふらつく
かな「り、さ?」
かな「なんで…」
りさ「…か、な…」
りさ「わたしを…撃て…」
「は?」
現「…おねえちゃん」
現「わたしのこと、ころそうとしてたんじゃ…」
現「わたしは…わるいこ、だから…」
りさ「落ち着いて…現、ちゃん」
りさ「私は…今…」
“りさ”は語る
りさ「…別のものに…乗っ取…られて…」
りさ「現ちゃんは…あやしい…け、ど…」
りさ「今殺す…りゆうは…な、い…」
りさ「…滅多に、死ねない、身体、だ、から…」
かな「……」
「おねぇちゃん、あの子を、止めてあげよう?」
かな「…あーもう!!意味わかんない!!全部全部!!」
かな「止めるから!!後で聞かせて!!絶対!!」
りさ「…わかった」
そうして、大きな音が鳴り響く
鉛玉はりさ目掛け飛んでいき、時期にりさの脚に深手を負わせる
??「お前は現を守るつもりなのか!?」
“少女”は驚いた様子でりさの身体を見る
りさ「はや、く…!」
りは「早く気絶させろ…」
りさは命令する
少女「私は爆弾がその役を取り戻す一手を知ってる」
りさ「痛み…程度で私は……倒れ、られない_」
りさ「”こいつ”を…………」
りさ「早く…!!!」
少女「なぁ、知りたいだろう?」
少女「現の_真実を!!!!」
何度も、何度も、何度も人格が争う
かなは”少女”を殺そうと走った。
かな「りさを………返せ!」
かなは黒い短剣を向け、叫ぶ
少女は舌打ちをし、水色の眼光が光ると、即時にかなの背後に回り込む
かなはそれに気づき、りさの持つピストルを短剣で地面に落とす。
ピストルは10mほど転がる
それを今取りに行くには隙を作ってしまうことになると考えた少女はすかさずかなの鳩尾に蹴りを入れ、
かな「んぐぁあっ…!!」
かなを数秒ほど動けなくする
現「おねぇちゃ…!!」
現はかなに駆け寄る
現「…大丈夫!?…いた、いよね、わたし、なにか出来ないかな…」
少女はピストルを手に取ると、銃口を現に向ける
りさ「さようなら、破壊者」
「君はこの都市と共に、消えて」
そして、少女の頭に、銃弾が飛んだ
かな「現ぢゃあっ…!!!」
銃弾は確かに近づいて
動けないかなをよそに、
少女を
貫くはずだった。
都市のネオンを彩る高層ビルの窓から漏れ出た光が突然、全て赤く染まった
??「…」
かな「現ちゃ…」
かなが現の居た方を向けば、そこに現らしき影はない
赤髪の女は、見下すようにりさを見る
??「青髪の少女よ、私という機械の役目を思い出させてくれたこと、感謝する。」
深紅の髪がなびき、現の正面には真紅のホログラムが展開される
漆黒のドレスがなびく、ヒールの音がコツリ、コツリと少女の元へゆっくりと歩く
かな (…明らかに雰囲気が…っ!!)
都市中にサイレンが響く、光に覆われ、まるで空が赤に染まったかのように、かなの目には写る
少女「りさと名乗る者の身体に内包されているとはいえ、私は破壊者の顕現で狼狽える存在ではない。」
かな「……………」
かな「ぁあああ!!もう!!」
かなは強い怒りと動揺を同時に覚える
かな「全部てめぇが邪魔だから!!」
そしてその勢いのまま、りさの心臓を短剣で刺す
少女「…クソ…」
少女「貴様……」
かな (…簡単に死ぬ身体じゃない、ってのが本当なら、ぶっちゃけのここまでして大丈夫なはず)
かな (ひとまず現ちゃんを止めなきゃ)
かな「…あ…」
かなの身体に、突然ひどい浮遊感が襲う
かな「…え…」
かな「これ…なに…?」
かな「だ、めだ」
回るような目眩でふらり、ふらりと徐々にかなの動きが遅くなる
忽然と消えた図書館
ゾンビとなる人々
有機物が長時間滞在すると危険
かなは、倒れそうになる刹那
ゾンビとなった人1人が、ホログラムとなって崩れ、消える所を目撃した。
かな███「ネット█…の…」
?「娘が利用されるなんて、そんな_!ぁあぁあ!!!」
?「許さない許さない…お前みたいなマッドサイエンティストに娘が…」
?「君の私情は関係ないよ、君の娘が欲しいからね」
?「寧ろ君に許可を取ろうとしたことに感謝して欲しいがね…」
?「それに、この子を計画に利用したら、AIとして一生生きられるようにして返してあげるよ」
?「そんなの娘じゃない…AIにされるなんて娘が可哀想でしょ…」
?「とにかく、そんな狂った計画なら娘じゃなくて無機物を使ってくださ__」
?「…残念だ」
男は、包丁を取り出す
?「…ぁあ…」
母は血を流し、バタリ、と倒れる
?「…那月…ご、め…」
?「ケホッ…がは…ぅえ…」
?「良い少女を手に入れられたかな。」