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何と夏樹涼平さんが😉😉😉じゃ岳大さん涼平さん健吾さん繋がるって事🫰
ライバルの元彼氏の仕業?やりかねないよね?優羽ちゃんが関わっている事は知らないと思うけど、潰したいはず…
せっかくの今日の撮影を心待ちにしていた皆さんの気持ちが沈むような緊急事態⚠️⚠️🆘 こんな不合理なドタキャンは田村さんや岳大さんと今後仕事をしないともとれるし何か意図的なものを感じるのは崇めない😡💢 こうなったら代役しかないよね⁉️誰を立てる?岳大さん⁉️
そして日曜日になった。
この日は岳大達のカタログ撮影の日だった。撮影は、信濃大町の北部にあるキャンプ場で行われる。
このキャンプ場は岳大の知り合いが経営していて今日は一日貸し切りで使わせてもらえる事になっていた。
カタログ用の家族でのキャンプシーンを撮影するので、父親役、母親役、そして子役のモデル三人とは現地で落ち合う事になっている。
人物撮影は苦手な岳大だったが、経費削減の為撮影は岳大が担当する事になった。
早めに朝食を終えた岳大と井上は、カメラの機材を車に積み込み始めた。
優羽もスタイリスト兼ヘアメイクの担当として、必要な道具を部屋から持ち出し一緒に積み込む。
そこへ一台の車が入って来た。車は優羽の兄・裕樹の車だった。
優羽はびっくりして兄に言った。
「お兄ちゃん! こんなに朝早くからどうしたの?」
「今日は撮影だろう? 流星の子守りが必要かなと思ってね」
そう言うと、裕樹は岳大達に挨拶をした。
「おはようございます。先日は妹が東京でお世話になりました」
「おはようございます。いえいえこちらこそ、優羽さんに来ていただいて凄く助かりました」
そして岳大は続ける。
「今日はこんなに早くどうされたのですか?」
「優羽が撮影に流星を連れて行くなんて言うので子守りが必要かなと思いまして。それと今回大町市を撮影に使っていただけるという事で、観光課の方から様子を見て来るよう命じられまして。お邪魔でなければ見学させていただいてもよろしいでしょうか?」
「ええ、もちろん! 大歓迎ですよ」
「ありがとうございます。では早速流星を迎えに行ってきます」
裕樹はそう言うと優羽の部屋へ向かった。
ちょうどその時流星が勢いよく走って来た。
「あっ! ひろちゃんだ! ひろちゃんもいっしょにいくの?」
「ああ。今日はママのお仕事の邪魔をしないようにひろちゃんといっしょにいるんだぞ」
「うん! わかった! きゃんぷじょうにいくんでしょ? わーい!」
流星は嬉しそうに飛び跳ねるとしっかりと裕樹の手を握った。
荷物を積み終えた優羽は一度フロントに戻ると、今日のフロント業務を担当してくれる舞子に向かって言った。
「舞子さん、じゃあ後はよろしくお願いしますね」
「任せて! 撮影、しっかりね!」
舞子は優羽にそう言った後、横にいた裕樹にも言った。
「今日も子守り頑張って下さいね」
「ありがとうございます。あの、またよろしかったら是非ご飯に行きましょう!」
裕樹は少し照れながら言うと、ペコリとお辞儀をしてから駐車場へ向かった。
裕樹から食事に誘われた舞子は一瞬驚いていたが、すぐに嬉しそうにはにかんだ。
そんな二人の事を優羽は微笑んで見つめていた。
それから間もなく撮影隊一行は、町外れのキャンプ場へ向かって出発した。
キャンプ場に到着すると、広告代理店の田村と建築士の夏樹が先に来ていた。
田村は撮影に立ち会う為に、そして夏樹は店舗建築の現場チェックに来たついでに撮影の様子を見学に来ていた。
田村と夏樹は山荘が満室だったので昨夜は駅前のビジネスホテルに泊まった。
岳大は二人に挨拶を済ませると、裕樹と流星を紹介する。
田村も夏樹も小さな子供がいたので、流星とはすぐに仲良しになった。
そして優羽の兄が市役所の職員だと知った田村は、すぐに名刺交換をするとこの辺りの事について話し始めた。
皆の顔合わせが済んだ後、岳大と井上は機材の組み立てを始める。
天気はさわやかな秋晴れだったので、今日一日で屋外での撮影を全て終えたいと思っていた。
その時広告代理店の田村の携帯が鳴った。
田村電話を取ると何やら深刻な顔をして話し始めた。
「えっ? そんな事急に言われても困ります。撮影は今日一日限りなんですから。えっ? 無理? そんな急にキャンセルされても……えっ? もしもし、もしもしっ」
田村は深刻な顔をして電話の相手に呼びかけていたが、電話は切れてしまったらしい。
そこで岳大が聞く。
「どうしたんですか?」
「いや参ったよ。モデルの三人が急にドタキャンするって言ってきて、一体どうなっているんだ?」
田村はもう一度相手に電話をかけてみるが電話は繋がらないようだった。
「そんな! じゃあ今日の撮影はどうなるんですか?」
「肝心のモデル三人が来られないなんて。そんな……」
「こんな事ってよくあるんですか? なんか意図的な感じがしますよねぇ」
そう呟くと、田村は繋がらない電話を一度切ってから、今度は違う相手に電話をかけた。
するとその相手には繋がったようで、捲し立てるように現状を報告していた。
その緊迫した様子を、その場にいた全員が息を呑んで見守っていた。