【あの頃俺たちの『エスキース』は粗削りなままだったのかもしれない...~時を経ても2人は結ばれる運命にあった~】
高校3年生の宮田真子は、生まれつき心臓に持病を抱え、これまで何度も入退院を繰り返していた。
身体に負担のかかる行動は制限されていたので、スポーツは厳禁で、日常生活にもかなり制限がある。
そんな真子の心の拠り所は絵を描く事だった。真子は高校卒業後したら美大に進学したいと考えていた。
真子は三年生のクラス替えで、長谷川拓という男子生徒と初めて一緒のクラスになった。
拓は背が高くイケメンでスポーツも万能、おまけに成績も優秀だ。
拓は高校二年にして異例の生徒会長を務めたり、バスケ部で大活躍するなど行内ではとても目立つ存在だ。だから拓に憧れている女性徒は大勢いた。
一見するとなんの接点もない二人が、ある日美術室での会話をきっかけに言葉を交わすようになる。
小説はそんな二人の甘酸っぱい青春時代からスタートします。
※エスキース…本画を作る前の段階で、最初に抱いたイメージや着想をスケッチとして描きとめたもの。下書き。